仙台に24日、ポルトガルリーグ1部ブラガから期限付き移籍でブラジル人FWクリスラン(24)が加入した。ちょうど1週間がたつキャンプ地・鹿児島で入団会見を行い、そのままチームに合流した。187センチの長身FWは会見で「ポルトガルのサッカーは日本にも近いものがある」と自信を見せた。スピードと高さが武器という左利きの大型助っ人に、渡辺晋監督(43)は、昨季のチーム得点王ハモン・ロペスから継いだ背番号と同じ20得点を期待した。

 クリスランは堂々と語り出した。「守備の戦術をオーガナイズする(組織的に動く)のはポルトガルでも求められていて、日本もそうだと知っている。身長だけでなくスピードも武器だ。ジャンプ力もあるのでヘディングも強み」。ポルトガルリーグはJリーグと似たスタイルだったと言い、成功に自信を見せた。

 8クラブを渡り歩いてきた。ブラジルのペナポレンセでは、同国最古のサッカーリーグであるサンパウロ州選手権に出場。15年度はブラガで国内カップに優勝した。「15年のようなシーズンを、ベガルタでも味わいたい」と熱く語った。

 そのためにもゴールに執着する。これまでの日課で練習後は必ず居残り、ヘディングやシュートの確認をし、利き足とは逆の右足でのシュート練習も怠らないという。「それをすることで、試合でも決められる」勤勉な態度も垣間見られた。

 背番号「20」と同じ得点数を期待される。会見後、渡辺監督とランニングした。指揮官に目標の得点を聞かれて「12点」と返した。「去年のチーム得点王は10点(柏MFハモン・ロペス)だから、チーム得点王になれる」と言われ、「Jリーグの得点王は何点だ」と逆質問。渡辺監督に「19点。背番号と同じ得点でリーグ得点王になれる」と、目標を上方修正された。