日本と28日に対戦するタイ代表は27日、埼玉スタジアムで約1時間の前日練習を行った。冒頭が公開され、ランニングやストレッチなどで体を動かした。

 “タイのメッシ”ことMFチャナティップ・ソングラシン(23=ムアントン)も来日した。身長158センチ、体重59キロと小柄だが、キレのあるドリブルでDFを翻弄(ほんろう)する姿からタイのメッシと呼ばれるようになった。日本人選手ではMF香川真司(28=ドルトムント)とFW浅野拓磨(22=シュツットガルト)が好きだというドリブラーは、タイでは国民的英雄。練習後に取材に応じ、「どの試合でも、自分たちはベストを尽くすだけ」と意気込みを語った。

 チャナティップは7月からコンサドーレ札幌への入団が内定している。27日の記者会見に出席したキャティサック・セーナムアン監督(37)は「札幌にお礼を申し上げたい。タイの力を認めてくれ、契約してくれた。全員にJリーグでプレーしてほしいと思っている」と話し、チャナティップの日本挑戦がタイサッカーの発展につながると感謝した。いまだW杯への出場経験がないタイ。指揮官は98年に初出場した日本にたとえて「タイは20年前の日本と同じ夢を持っている」と話し、日本との試合へ闘志を燃やした。