元日本代表監督で、日本協会の岡田武史副会長(60)がオーナーを務めるJFL・FC今治のクラブ専用スタジアム「ありがとうサービス.夢スタジアム(夢スタ)」が18日、初公開された。JR今治駅から南西に約5キロの丘陵地帯に建設され、総工費は3億円強。岡田氏が「自治体の力を借りず自前で建てた」と胸を張るスタジアムは、収容5000人超、天然芝でJ3参入要件を満たしている。

 バックスタンドを設置せず、メイン観客席から今治市街と瀬戸内海が一望できる。ピッチと観客席の間に柵がない、臨場感ある造りにもなっており「イングランドのように、お客様が敬意を持って立ち入ってこない会場にしたい。その代わり、ボールが飛んでくるのでヘルメット持参で」と笑わせた。クラブカラーの群青と黄色で統一されたロッカールームも披露し「壁には我々の哲学『We Sail The Dream(夢へ出航)』と書き入れる」と次々と夢を語った。

 完成は8月20日予定で、オープニングゲームは9月10日のJFL第2ステージ(S)第7節ヴェルスパ大分戦。豪華ゲストを招くなど、岡田氏は「度肝を抜くイベントを考えている」と予告した。現在は県内外の会場を転々としているが、完成後の残り5試合は使用する。

 FC今治は今季から日本の4部リーグ相当のJFLに参戦。第1Sは6位、今月9日に始まった第2Sは2戦2勝で首位に立っている。第2Sで優勝するか年間4位以内に入れば成績要件も満たし、来季からJ3に挑戦できる。【木下淳】