タレントでクリエイティブオフィスキュー会長の鈴井貴之(55)が、16年ぶりのJ1残留を決めた北海道コンサドーレ札幌を祝福した。元サッカー少年で、クラブ創設時から熱烈サポーターの鈴井は昨年12月、イベントで野々村芳和社長(45)と共演。野々村社長の「死んでも残留しろ!」発言をその場で聞いてから約1年間、J1での奮闘を見守ってきた。“ミスター”が今季の戦いを振り返るとともに、来季に向け「J1優勝」とエールを送った。

 ミスターこと鈴井にとっても、忘れられない1日となった。18日に札幌が清水に2-0で勝利した試合直後、自身のツイッターに「やったぁ! J1残留決定!」と投稿。札幌をJ1残留に導いた野々村社長の「有言実行」を祝福した。

 昨年12月11日。J1昇格後のイベントで野々村社長は初めて目標を公言した。「死んでも残留しろ! コノヤロー! っていう感じです」。鈴井は、この熱いゲキを間近で聞いていた。

 鈴井 社長は「正直、お金がない」とかぶっちゃけトークを展開していた。その中でこの言葉なので気合が入ってました。コンサは何度も降格を経験しているので、サポーターを含め、チーム内外で残留が目標。だけど僕は、次は1桁順位をいってほしいと思ってました。

 今季は約10試合、観戦した。開幕の仙台戦や舞台の合間を縫って、アウェーにも駆けつけた。

 鈴井 ジェイ、石川、チャナティップの補強がうまくいったし、途中加入でもフィット感が出てましたね。チームは劣勢でも最後に追いついていける、負けない雰囲気がしました。ベンチに稲本、小野のレジェンドがいて、残り10分でも安心感がありましたね。

 チームを長く見守ってきた。初監督作品「man-hole」(01年公開)の制作時は編集作業を早く切り上げ、アウェーの会場に向かった。ここ数年「行ったら負ける」というジンクスを気にして、一時足が遠のいた。

 鈴井 都倉に伝えたら「僕が点を取るから大丈夫です。来てください」と。本当に得点して勝ってくれます。観客席で応援しているとサポーターから「お疲れさまです」と声をかけられますね。

 16年ぶりのJ1残留。札幌に託す夢は大きい。

鈴井 サッカーはワールドワイドで夢を見ようと思ったらとことん見られる。着実にステップアップして、アジア王者になって世界の名だたるクラブに並ぶようになれば良いなというのはあります。バルセロナと戦って欲しいですね。

 ミスターは「J1優勝」と色紙に力強くしたためた。【取材・構成 西塚祐司】