静岡キャンプ中のJ2アルビレックス新潟は23日、御前崎ネクスタフィールドで練習を行った。プロ18年目でチーム最年長のFW田中達也(35)が開幕のカマタマーレ讃岐戦(25日、香川・Pikaraスタジアム)に向けて隙のない調整ぶりを見せている。

 「開幕直前ですからね。当然、調子は上がっていますよ」。淡々とした口調が田中の自信を示す。練習ではクロスに合わせて機敏に反応し、切り込んでのシュートも正確に放つ。

 1月17日の高知キャンプ初日から今日24日で打ち上げる静岡キャンプの間、体調不良や故障による別メニューはなかった。「風邪をひかないように気をつけた」。万全の体調管理で予定された内容をこなしてきた。

 ブラジル人FWターレス(22)ブルーノ・メネゲウ(30)が加入。昨季はDF登録だった矢野貴章(33)がFWに回るなど、攻撃陣のポジション争いは激しい。それでも「自分らしく楽しみながら競いたい」と力みはない。ベストの状態に仕上げて臨むのが仕事。それを実行する背中をチームメートに見せてきた。キャリアで初めて臨むJ2。「元J1という気持ちをなくして、1試合ずつ全力を尽くす。開幕戦は勝ち点3を奪いに行くだけ」。ベテランのシンプルで強い決意がチームの結束力を高める。【斎藤慎一郎】