アビスパ福岡が昨季J1で16位のヴァンフォーレ甲府に、今季初黒星を喫した。

 切り替えの速いカウンターで主導権を握られ2失点。後半5分、警戒していた2トップのFWジネイ(34)にゴール前のクリアボールを拾われ先制点を献上。同44分にはカウンターからとどめを刺された。シュート数は甲府の12本を1本上回る13本だったが、決定力の差に泣かされる完敗だ。

 開幕から3戦2勝1分けと目指すJ2優勝へ好スタートを切ったが、真価が問われるJ1降格組に「力の差」という現実を突きつけられた。DF実藤友紀(29)は「(甲府は)J1から落ちてきているチーム。こういう、いい相手を上回らないとJ1には届かない」と危機感を募らせた。

 思わぬアクシデントも福岡の攻守に悪循環をもたらした。ダブルボランチの一角を担う守備的MFウォン・ドゥジェ(20)が前半16分に足首を痛めて負傷交代。実藤は「(ウォンは)つぶし役なので難しい展開になった。守備に関していえば少し影響は出たかな」。早々のゲームプラン崩壊が痛かった。