J2は今週、中3日で第6節を迎える。今回の見どころは、過去の対戦データに着目してみたい。

 前節、京都サンガに勝って約3年ぶりの首位に浮上したファジアーノ岡山は、ホームに12位ヴァンフォーレ甲府を迎え撃つ。2012年9月14日のアウェー戦に0-1で負けて以来の対戦となるが、同戦を含めて1分け4敗と5試合連続未勝利で、ホームでも0-0で引き分けた2009年3月8日のJ2開幕節を含め、2分け2敗と勝っていない。ここ5年半、対戦がなく単純比較は出来ないが、気になるデータではある。

 松本山雅に勝って2位に浮上したFC町田ゼルビアは、アウェーで13位ツエーゲン金沢と対戦。町田は16年以降2勝2分け、アウェーでも1勝1分けとと金沢を“お得意さん”にしている。ただ、17年はホーム、アウェーともに引き分けで勝てていないところが唯一、気掛かりだ。

 前節、大分トリニータに完敗し3位に転落した水戸ホーリーホックは、ホームで5位浮上と好調の横浜FCと対戦する。水戸は16年6月8日のアウェー戦以降、横浜FCに3分け1敗と未勝利の上、ホームでも4分け1敗と5戦連続、勝てていない。一方、横浜FCのカズにとって、水戸は05年7月30日のJ2デビュー戦の相手で、1-0で勝った15年6月28日のアウェー戦では後半ロスタイム4分に劇的な決勝弾を決めている。

 金沢にロスタイムに追いつかれ、4位に転落したレノファ山口FCは、ホームで20位と低迷する松本と対戦する。ここ2シーズン、J2では1勝2分け1敗と対戦成績は全くの五分の上、互いにアウェーで勝ち、ホームで負けている。山口はホームで松本に初勝利なるか? 一方、松本は3分け2敗で、J2全22チームの中で唯一、未勝利と苦しんでいる。順位で下回る21位の愛媛FCは前節、アルビレックス新潟にアウェーで勝ち今季初勝利を挙げ、最下位カマタマーレ讃岐も4日の第2節で金沢に勝っている。松本の反町康治監督も、ゲンのいいアウェー山口戦で、何とか今季初勝利を挙げたいところだ。

 過去のデータは、監督や選手が違う以上、比較の対象にならないという声もある。一方でJ各クラブには、意外と“鬼門”などが存在する。例えば17年のJ1王者川崎フロンターレは、J1ではガンバ大阪戦とのアウェー戦に00年の初対戦から11戦未勝利だったが、16年4月29日のリーグ戦で、ようやく初勝利を挙げた。

 ベガルタ仙台も、FC東京のホーム・味の素スタジアムが鬼門だった。01年に開業した同スタジアムの名称が東京スタジアムだった02年10月26日のJ1第2ステージ第11節で0-2で敗れて以降、リーグ戦で1分け8敗、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)で2敗、天皇杯でも1敗と公式戦12試合で1回も勝っていなかったが、3月3日のリーグ戦で、ようやく公式戦初勝利を挙げた。

 毎節、順位が入れ替わる“戦国J2”で、過去のデータ通りの結果になれば、また順位が入れ替わる可能性がある。その中、いまだ無敗を継続する東京ヴェルディが15位モンテディオ山形、10位に転落した新潟が、3連勝で6位に浮上した徳島ヴォルティスと、それぞれホームで対戦する1戦の行方も注目したい。