アルビレックス新潟のプレーオフステージ(PO)進出はならなかった。横浜F・マリノスに1-2。勝ち点7で1次リーグ3位で終えた。0-1の前半23分、FWターレス(22)がルヴァン杯での自身2得点目を挙げて追いつくが、同41分に横浜MF扇原貴宏(26)にフリーキックを直接決められて、勝ち越しを許した。

 あと1歩のところで新潟は1次リーグ突破を逃した。勝てばA組2位以内が確定し、PO進出が決まる一戦。横浜に先手を許し、最後までリードを奪う場面はつくれなかった。

 前半14分、横浜のDFミロシュ・デゲネク(24)にフリーキックのこぼれ球を押し込まれて先制された。そこからエンジンがかかる。同23分、DF広瀬健太(25)の右からのクロスをFWターレスがゴール中央でトラップし、右足で同点弾。自身、ルヴァン杯では2得点目、これがセットプレー以外での初得点だ。「どんな形でも得点することが大切」。ゴールへのがむしゃらさが得意な形でのシュートを生んだ。だが、前半41分、扇原にフリーキックを直接決められると、後半はチャンスをほとんどつくれずに終わった。

 鈴木政一監督(63)は「(PO進出には)勝つしかない。はっきりしている。こういう環境で試合ができるのは大切。いい雰囲気で練習ができていた」と横浜戦に向かうチームの好ムードを感じていた。

 横浜には前回ホームでの対戦で1-3。先制しながら3失点で逆転負けした。そのときとは粘り強さが違った。前節東京戦(9日)は一時逆転されながらも、終盤にひっくり返して3-2と接戦を制した。リーグ戦でもアウェーの前節千葉戦(12日)で逆転勝ち(2-1)。ルヴァン杯、リーグ戦ともチームはしぶとさを発揮している。

 敗れはしたが、その一端はみせた。これでターゲットはJ1復帰を目指すリーグ戦に絞られた。ルヴァン杯での好試合は手応えになった。【斎藤慎一郎】