J2アルビレックス新潟は26日の第16節、FC岐阜とアウェーの長良川競技場で対戦する。FW矢野貴章(34)が第9節栃木SC戦以来、7試合ぶりにスタメンに名を連ねる。

 矢野は久々のスタメンを冷静に受け止める。「途中出場よりは、ある程度ペースをつくりやすい。うちは連動した守備をしないと。1発目の守備で自分の良さを出していきたい」。岐阜のパスワークを遮断するには最初に相手にかけるプレッシャーが重要。走力の高い矢野がチームの生命線でもある前線からの守備のスイッチ役になる。

 もちろん守備だけではない。攻撃でも要だ。途中出場を重ねる間も、持ち味を出してきた。「以前は自分でボールを運ぶことが多かったが、昔よりは周囲が見えている」。相手を引きつけ、味方にスペースを作る。その流れでFW渡辺新太(22)らの得点を引き出してきた。

 自身のゴールは第4節横浜FC戦から遠ざかる。「練習でもチャンスに多く顔を出せるよう意識してきた」。その動きの中でフィニッシュをイメージ。「相手が嫌がるプレーをすることが大切」。虎視眈々(たんたん)と得点を狙う意欲をのぞかせた。【斎藤慎一郎】