浦和レッズが、今季リーグ戦3度目の4発でヴィッセル神戸に大勝し、リーグ戦で3度目の2連勝を決めた。

浦和は、8月26日の名古屋グランパス戦で主審を侮辱する言動を取ったとして2試合の出場停止となった、オズワルド・オリベイラ監督(67)が3試合ぶりにベンチに戻ってきた。

一方、神戸は17日にトップチームの体制変更を発表し、吉田孝行前監督(41)を配置転換し、フアンマヌエル・リージョ氏(52)の新監督就任を発表。同氏の就労ビザなど諸手続きが完了するまで、林健太郎監督(46)が暫定的に指揮を執ることになった。この日、初めてJリーグの監督としてテクニカルエリアに立った林監督は、ジャージー姿だった。初采配のこの日、MFアンドレス・イニエスタ(34)が加入後、初めてベンチから外れた。

前半23分、浦和が先制した。MF柏木陽介の左からの浮き球パスを、DF橋本和がヘッドでクリア。そのこぼれ球に反応したMF長沢和輝が、MFルーカス・ポドルスキと競り合う中、足を伸ばしてボールを落とすと、走り込んだMF青木拓矢(29)が右足でシュート。ボールはGKキム・スンギュの右手を弾き、ゴール左隅に突き刺さった。青木のゴールは3月4日のサンフレッチェ広島戦以来、約半年ぶり。

前半42分、浦和が追加点を挙げた。柏木が中央から柔らかく上げたパスに反応したFW興梠慎三(32)が、ペナルティーアーク左から中に切り込み、DF渡部博文に寄せられながらも体勢を崩さず左足でゴール右に流し込んだ。8月1日の川崎フロンターレ戦以来、約1カ月半ぶりのゴールに、興梠の顔からも笑みがこぼれた。

神戸は前線に188センチのFWウェリントン、192センチのFW長沢駿のツインタワーを並べるものの、なかなか前線にまでボールが渡らない。ポドルスキが中盤で裁き、パスは回すものの連動性を欠き、要所で浦和に奪われては反撃を浴び続けた。

そして後半8分、浦和が試合を決定づける3点目を挙げた。MF橋岡大樹が右からゴール前に放り込んだボールをDFがクリア。こぼれ球を追ったMF武藤雄樹(29)が、1度はボールを失いDF高橋峻希に奪われるが、高橋のミスを見逃さずに奪い返すとループシュート。ボールはGKキムの手をかすめてゴールに吸い込まれた。武藤は2-1で勝った9月16日の横浜F・マリノス戦に続く2戦連発に胸を張った。

後半31分にはMF長沢和輝(26)が、MF柏木の右からの浮き球パスをファーサイドで頭で合わせてねじ込み、今季初ゴールを決めてダメ押しした。浦和が、イニエスタ不在の神戸をかわして8位に浮上した。