ガンバ大阪宮本恒靖監督(41)がJ1残留に導いた。

21年ぶりの8連勝で勝ち点45まで伸ばした。一時は最下位にまで落ち込んだチームを18節から率いて、ここまで15試合で9勝3分け3敗。宮本監督が指揮を執った後半戦だけなら、優勝した川崎Fと並んでトップの勝ち点30をつかんだ。

指揮官は「(残留を決めて)ほっとしているというか、この連勝が始まって途中ぐらいからは(残留に)確信を持っていた」。チーム主将のDF三浦も「5連勝をしたあたりから負ける気がしなくなった。みんなも残留を気にせずに楽しんでいた」という。

レビークルピ監督体制でスタートした今季だが、7月23日に解任され、後任として宮本監督が就任。J1、J2入れ替えプレーオフ圏内の16位だったチームを立て直した。

就任して7試合で1勝3分け3敗と波に乗れない時期もあったが、GK東口は「大きな糧になった。試合の進め方で勝ち点を失って、でも修正したら連勝できるようになった。数試合先につながる負け方だった。今となってはあの時期は大事だった」と振り返った。

指揮官がほれ込んで補強したJ2山口から加入のMF小野瀬と、神戸から入ったFW渡辺も好影響を及ぼした。小野瀬は「(チーム状況が悪い中で)チャンスだと思って入った。今は自信を持って出来るし、先も見えてくる」。攻撃を活性化した。

韓国代表FWファン・ウィジョの存在も大きかった。この日でクラブタイ記録の6試合連続ゴールを達成。過去G大阪ではエムボマや宇佐美ら7人が記録しており、今季16得点のエースは「記録に並べたのはうれしい。残りもいい試合にしたい」。残り2試合。クラブ記録はVゴール方式だった97年の9連勝。10連勝まで伸ばせば、新記録となる。MF遠藤は「残り2試合勝って、10連勝で締めたい」と誓った。