アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を制した鹿島アントラーズが、J2のヴァンフォーレ甲府に1-0で競り勝ち、2年ぶりの準決勝進出を決めた。甲府は、クラブ初の4強入りはならなかった。

ACL優勝を決めた10日の決勝第2戦以来の試合となった鹿島は、代表活動でMF三竿健斗やDFスンヒョンが不在。FW鈴木優磨もけがで離脱している中、先発を6人入れ替えた。さらに、10月10日のルヴァン杯横浜F・マリノス戦で右太もも裏の肉離れを起こしたDF内田篤人と、両膝を手術して4月から戦列を離れていたMFレアンドロがベンチ入り。新たな“刺激”を送って試合に臨んだ。

試合は鹿島が試合を優位に進めるも、既にリーグ戦を9位で終えて、失うモノがない甲府が懸命に体を張る。カウンター攻撃で鹿島ゴールを脅かす場面もあった。シュート数は甲府が上回った。

それでも、最後はアジア王者の意地が上回った。後半31分、MF永木亮太がボールを持ち運び、パスを受けたMF土居聖真が中へ切り返して右足でシュート。これがクロスバーをたたいて、待望の先制点が生まれた。

後半45分にはMF遠藤康に代わって、レアンドロが約7カ月半ぶりにピッチを踏んだ。大勝ではなく、甲府の戦う気持ちも強かったものの、最後を許さない鹿島の勝負強さが際立った。