日本サッカー協会(JFA)相談役で、元キャプテンの川淵三郎氏(81)が、日本代表がワールドカップ・ロシア大会初戦のコロンビア戦を戦う当日の19日、ツイッターを更新した。その中で「ハリルホジッチ監督の時、ほとんど勝てる可能性がないので、オランダ、イタリア、アメリカのサッカーファンのことを考えれば出場出来るだけラッキーと考えてW杯を楽しんでくださいと講演などで話していた」と、4月9日に田嶋幸三JFA会長(60)から電撃解任されたバヒド・ハリルホジッチ前監督(65)に期待していなかったこと、そのことを講演で語っていたことを明らかにした。

 その上で「西野監督に変わった今は何か起きるかも知れないというドキドキ感が今朝になっ自分に出てきた」(原文のまま)と、西野朗監督(63)への期待感を重ねて強調した。

 川淵氏のツイートに対し、19日午後2時段階でコメントが842件、リツイートは4900件と大きな反響が寄せられている。

 「田嶋会長のやったことを正当化するな。ハリルさんの方が期待できた」

 「W杯出場権を獲得した監督に対し、あまりに失礼」

 「勝てる可能性が減ったと思うのは自分だけだろうか?」

 「講演で言うべき発言か?」

 「海外の優秀な指導者をリスペクト出来ないのは、いかがなものか?」

 「直前の交代は良くないが、ハリルさんの縦に速いサッカーより、西野さんがやる日本人の特性にあったサッカーの方に可能性を見いだす」

 賛否両論、中でも批判的な反応が多い中、日本代表が12日に本番前最後のテストマッチとして起こったパラグアイ戦に4-2で勝ったことを受けて「ようやく結果が出て、サポーターも西野監督と共にという雰囲気になりかけているのに、なぜ蒸し返すようなツイートをするのか?」、「トップの発言か?」などと、川淵氏のツイートした行為、そのものへの怒りの声も出ている。

 川淵氏は、0-2で完敗した8日のスイス戦から先発を10人代え、同戦で控えだったメンバーで戦ったパラグアイ戦について、翌13日にツイッターで評価した。MF乾貴士(30=ベティス)が後半6、18分に2ゴール、MF香川真司(29=ドルトムント)が乾の1点目を演出、2点目をアシストした上、後半ロスタイムには自らゴールを決める活躍を見せたことに「少し可能性を感じさせるパラグアイ戦だった。全くスターティングメンバーが変わったのにチームとしてまとまっていた」とたたえた。

 その上で「コロンビア戦どんなメンバー構成にするのか西野監督も頭が痛いだろうね」と、ワールドカップ初戦となる19日のコロンビア戦に向けて、西野朗監督(63)が頭を悩ませるほど選手の状態が良くなっていると強調した。

 そして、西野監督が率いた日本がブラジルに1-0で勝利した、96年アトランタオリンピックの「マイアミの奇跡」を引き合いに「マイアミの奇跡の時のブラジルとの戦力差は今度の対戦相手と比べて倍以上。サッカーは何が起きるか分からない」と、コロンビア戦の勝利を“予言”するようなツイートをしていた。