3大会連続の守護神川島が、ありえない失点を許した。前半11分、セネガルDFサバリのシュートをゴール前で待ちかまえ、不用意に前方へとパンチング。正面にフリーで飛び込んできたエースのマネに簡単に押し込まれた。敵に“パス”するような形で先制点を献上。ピッチに突っ伏し、頭を抱えて悔しがった。「自分のミスです。目の前のことが気になりすぎてしまった」と冷静さを欠いていた自分を責めた。

 この失点は、川島のまずいパンチングの前にMF原口の頭での不用意なクリアと2つのミスが重なっていた。国際サッカー連盟(FIFA)公式サイトは、「コメディー・オブ・エラーズ」と速報した。

 だが、これだけでは終わらなかった。1-1と追いついた後半26分には、左サイドを崩され、逆サイドから走り込んできた19歳のMFワゲに2点目を許した。川島はとっさに反応して手を伸ばしたが、ボールはその上を超えていった。

 初戦コロンビア戦でも相手FKのコースを読みながらも反応が遅れて失点。次戦での挽回を誓っていたが、2戦連続で守護神の役目を果たせなかった。再三のピンチも、吉田、昌子ら守備陣の必死のカバーで何度も助けられた。2度追いつき、仲間に助けられた形で終わった。「みんなで1つになった結果。チームメートに感謝したい」。悔しさを胸に、1次リーグ突破のかかる次のポーランド戦こそゴールを死守する。