ヘーレンフェインの日本代表MF小林祐希(24)は、トウェンテ戦に4-3-3のセンターハーフで先発し、後半32分に左サイドバック(SB)のナムリが負傷退場すると、今季初めて左SBでプレーした。

 今季序盤は攻撃の中心となるトップ下にこだわっていた小林だが、守備力を求められる左SBでのプレーを強いられるも「俺はどこだろうが監督の指示だったらやるつもり。そこができるっていうのが、強みになるんだったらやるしかない」と前向きに捉えていた。

 試合は0-1で敗れ、3連敗となった。

 小林の一問一答は以下の通り

 -思うように試合運びができず、なかなか勝てないが

 前半10分以外は、うまく運んでいたと思います。

 -それでもゴールが遠い。もどかしい

 そういう時期もあるので、焦ってもしょうがないというか。やろうとしてダメなんだったら、1回立ち止まって落ち着いて周りを見ることですね。あれを変えて、これを変えてとやっててもうまくいくわけないんで。

 自分たちが1度立ち止まって冷静に深呼吸して、「また1つになって頑張ろう」。それでいいと思うんですよね。みんな、頑張らなきゃ、やらなきゃ、勝たなきゃ、っていう気持ちばかり先走っちゃって。だからシュートの時に少し力むかもしれないし、最初のファーストコントロールが大きくなっちゃうかもしれないし。それはやっぱり、俺は心の乱れが7割ぐらいあると思うので。

 乱れというか焦りというか、そういうのがチーム全体にあるように感じるんで、ピッチ上にも。ラスト15分、(199センチの長身FW)ハンク(フェルマン)を入れたからって、(ロングボールを)蹴っちゃったり。蹴るんじゃなくて、足元につなげる(MF)マルティン(エデゴール)とか入れたんだからもっと(ボールを)つなげばいいのにって思ったし。うーん、そこはまだ若いチームだから、長い目で見て、しょうがない部分もあるんだけど。

 気持ちが大事なのも分かるし、いいんだけど、どこかでフッと冷静になる時間をつくらないと。それは試合中だけでなく練習中もそうかもしれないし、日常生活もそうかもしれないし。1度おのおのが自分のことを見つめなおす必要があるのかなと思います。

 -左SBでプレーしたその意図は

 (この試合は)左サイドバックが1人出場停止で、代わりに入った選手(ナムリ)もけが。で、誰ができる。(MF)モルテン(トルスビー)できないでしょ。(FW)ペレ(ファンアメルスフォールト)できないでしょ。マルティンできないでしょ。もう祐希頼むってことです。選択肢的に俺しかなかったと思うので。でも俺はどこだろうが監督の指示だったらやるつもりだし、そこができるっていうのが、強みになるんだったらやるしかないですね。

 -もともとトップ下だが、もし自分がトップ下なら試合展開が変わる

 この国だとサイド攻撃が多いというか、サイドの選手が仕掛けて(シュートを)打ちたいのか、クロス上げるのか、っていうのが多いんで。だけど中にカットインした時に、間にスッと顔出して受けにいってワンクッション入れるような選手がいないんで。ペレもモルテンも運動量が豊富で動けるんだけど、気の利いたポジションというか、ちょっと壁になるようなワンクッション入れて、次の人をフリーにするという動きができないんで。してないと思うんで。

 俺はそういうのが得意なんで。すっと入ってきて、ワンクッション壁になってとか。そういう違ったアクセントを付けられるとは思うんだけど、日本のトップ下とオランダのトップ下では求められるものが違うので。(トップ下を)やれば自分の色は出せると思います。

 でも今、求められているのがバランスをとることとか、攻守の切り替えの速さ、守から攻より、攻から守へのポジショニングの良さとか求められてるんで。今は我慢してるわけじゃないけど、そっちを重点的にやっています。