昨季覇者レアル・マドリードがアトレチコ・マドリードとのスペイン勢対決に1-2で敗れたものの、2試合合計4-2で2大会連続15度目の決勝進出を決めた。先に2失点するも、前半42分のアウェーゴールで勝ち上がりを決定づけた。決勝(6月3日、英カーディフ)の相手はユベントス(イタリア)で、ジダン監督がユーベ所属時代の97-98年以来2度目の顔合わせ。レアルは欧州CLになった92-93年以降初の連覇、12度目の優勝を狙う。

 昨季の決勝ではPK戦でやっと下した好敵手を、今回は難なく退けた。第1戦は3-0の快勝。この日は前半42分、FWベンゼマがゴールライン際で3人に囲まれながらも抜け出すスーパープレーから、最後は今大会先発4試合目のMFイスコが決めた。これでアトレチコはさらに3点必要な状況になり、「あれで相手の勢いが止まった」とイスコは振り返った。

 大黒柱のロナルドは無得点も「出番に恵まれない選手も出れば仕事をする。チームの完成度の表れだ」と層の厚さを強調した。スペイン紙マルカによると、レアルは公式戦61試合連続でゴール(計167点、1試合平均2・74点)を挙げており、これは12~14年のBミュンヘンに並ぶ数字。昨年1月のジダン監督就任以降、無得点はわずか3試合という驚異的な得点力だ。

 決勝は「猛攻レアル」対「堅守ユーベ」の構図。古巣との対戦となるジダン監督は「選手時代にすべてを教えてくれたクラブだ。自分にとって特別な戦いになる。楽しみな決勝」と感慨深げだ。同時に「ユーベの強みは守備だけじゃない。攻撃陣も素晴らしい」と警戒も忘れなかった。ユーベMFとしてフル出場した19年前の決勝ではゴールを奪えず、レアルFWミヤトビッチに得点を許して0-1で敗れている。