20年東京五輪世代の主役候補、ドイツ1部ハンブルガーSVのMF伊藤達哉(20)に欧州6カ国の計10クラブが興味を示していることが16日、分かった。各国関係者の話を総合すると、日本からJリーグを経由せず本場欧州に引き抜かれた異色ドリブラーに対し、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティー、イタリアのインテルミラノ、トリノ、ドイツのライプチヒ、シャルケ、フランクフルト、ウォルフスブルク、オランダのPSV、ポルトガルのベンフィカ、オーストリアのザルツブルクが熱視線を送っているという。

 伊藤は9月24日のレーバークーゼン戦で初出場。20歳にして通算30人目の日本人ブンデスリーガーになった。6試合連続の出場となった直近4日のシュツットガルト戦も先発し、3-1の勝利に貢献。左右のウイングを主戦場に、キレのある突破でカウンターの味方ターゲットになっている。

 伊藤は18歳になった15年6月に、ハンブルガーSVと来年6月までの3年契約を結んだ。クラブは契約延長を希望して交渉を進めているが、予想以上の活躍で市場価値が上がっているといい、他クラブも人気沸騰前の獲得を視野に入れている。19日には代表期間明けの敵地シャルケ戦があり、出場が濃厚。スカウトが大挙する可能性も出てきた。9日の5部相手の練習試合で“トップチーム初ゴール”を記録するなど好調を維持。クラブが「旋風」と形容する東京世代・伊藤の周囲が騒がしくなってきた。