リーグA1組でオランダが2-2でドイツと引き分けて勝ち点7とし、準決勝進出を決めた。既に日程を終えていたフランスと勝ち点で並び、直接対決の得失点差で上回った。ドイツは同2で最下位。

ドイツは試合開始最初の攻撃からシュートに持ち込む。ケーラーがペナルティーエリア内から放った右足シュートは枠を外れるが、この試合にかけるドイツの意気込みをうかがわせた。前半7分にはクロースが中盤でボールカット後すぐにサネへのスルーパスを狙うなど、素早い出足でボールを奪うと、素早くカウンターへと移行していく。

同9分、ドイツが見事な展開から先制点を挙げる。左サイドから攻撃を組み立て、クロースのパスをニャブリがポストプレー。浮き球のパスとなり、これを受けたウェルナーがヘディングでうまくコントロールして右足を振りぬく。シュートは見事にゴール左へと決まった。このゴールで勢いに乗ったドイツはさらに攻勢に。

同20分にはクロースからの素晴らしい浮き球パスで相手DFの背後を取ったサネが、ボールを左に持ち出して左足シュートし、DFにあたって方向が変わったボールがゴール右へと決まった。

ドイツの攻撃に翻弄(ほんろう)されていたオランダは5バックに変更。動き回るドイツの3枚を捕まえようとする。一気に決定機を作られるシーンは減ったが、それでもゲームの流れをつかむことができない。時折サイドから2、3人が絡んでのコンビプレーや単独での仕掛けからペナルティーエリア付近までは運べるが、シュートまでは持ち込めない。

後半に入ってドイツは、何度か3点目を決めるチャンスをつくりながら、シュートミスやオランダの守りの前にゴールを決めることができない。

同22分、ミュラーが途中出場し、ドイツ代表通算100出場目のメモリアルゲームとなった。

このまま試合が終わると思われたが、オランダが同40分に1点を返す。ドイツがクリアしきれなかったボールを拾い、2次攻撃からプロメスが振り向きざまの右足シュートをゴール右上へ。終盤、DFファンダイクを前線に挙げてパワープレーを狙って、これが功を奏した。ロスタイムにまたしてもドイツのクリアミスを拾い、右サイドからのクロスを最後はファンダイクが右足ボレーでゴールした。