来春の住友電工入社が内定している遠藤日向(ひゅうが、18=福島・学法石川高)が男子3000メートルで7分59秒18をマークし、自身の持つ日本人高校最高記録を更新した。

 自らの就職先が協賛する大会で最後の1000メートルは1人旅。圧倒的な力で優勝し「攻めていこうと思った。記録を狙いたかった」と充実感を漂わせた。

 箱根ではなく、高卒即実業団を選んだ。先日の岩手国体では少年男子A5000メートルで連覇を達成。高校1年時の少年男子B3000メートルと合わせて、3年連続の国体王者だ。高校屈指の力を持つ遠藤だが「トラックで勝負したい。20年東京五輪を目指している」。多くの高校生が憧れる箱根駅伝ではなく、元早大競走部駅伝監督で住友電工陸上部を率いる渡辺康幸監督(43)の指導に心を揺さ振られた。

 「決めたのは渡辺監督がいるからです。コーチングスキルが高くて、現役時代も一流。話を聞いて自分の中でグッとくるものがありました」

 セールスポイントはラストスパート。渡辺監督からは「絶対に強くなるから、うちに来い」と力強い言葉を授かったという。遠藤は「しっかり来年から力をつけて、日本のトップになって五輪を目指したい」とキッパリ。名将とのタッグにより、楽しみな存在になるかもしれない。