昨年11月の富士山マラソン(日刊スポーツ新聞社主催)から男子フルマラソンに派遣された下澤聖哉(22=東京経済大)が2時間44分28秒で、女子50キロに派遣された高浜香澄(31=北海道)が4時間02分50秒でともに優勝した。

 下澤は通算3回目のフルマラソン。2回目の挑戦となる先日の東京マラソンでは2時間22分台の好成績を残した。サイパンマラソンでは「気温はわかっていたつもりですが、序盤は東京マラソンと同じペースで走ってしまった。最後は気力だけで走りきった感じ」と、独特の高温多湿な気候に悩まされながらも見事に優勝を飾った。

 女子50キロの部で優勝した高浜は「途中にある富士山マラソンの『地獄の上り坂』のような急勾配(通称アヘアヘ坂)が本当に辛かったけど、街の方々の応援のおかげで頑張れました。実は優勝を狙っていました」と喜んだ。

 スタートは午前4時で、辺りはまだ真っ暗。コース上には街灯も少なく、「他のランナーとぶつかりそうになる」(高浜)ほどの暗闇の中のレースだった。地元住民の陽気な声援や、間寛平ら日本のお笑い芸人たちにより大会は大いに盛り上がりをみせていた。