陸上の世界選手権男子400メートルリレー銅メダルの飯塚翔太(26=ミズノ)が23日、東京・千代田区のエスポートミズノで陸上教室を開催した。

 参加者へ丁寧にサインや握手で応じた。自身も子供の頃、地元で開催される静岡国際に色紙とペンを持って行った。男子400メートル日本記録保持者の高野進らから有名選手のサインをもらった。立場変わって、子供たちからの憧れの存在となった今。大切にする哲学がある。

 「もらっている時、書いている時の両方を味わった。自分にとってはたくさんの人が来ているかもしれないけど、向こうにとっては1対1。その瞬間は忘れられないと思う。だから1人1人に気持ちを込めて書くんです」

 陸上教室では小学生から高校生までコミュニケーションを取りながら和気あいあいと指導した。「楽しく考えさせることが大事」と笑う。オフにも盛り上がった陸上界の熱を冷まさないように奔走している。

 来季へ向けては100メートルも重点を置きながら、本職の200メートルで日本人初の19秒台を目指す。「個人でもメダルに負けない成績を残さないといけない」。185センチの大柄ながら、ストライドが課題。しかし、それを伸び代と捉え、大台突破を目指す。