国際柔道連盟(IJF)は9日、2020年東京五輪に向けた17年以降のルール改正を発表し、現在は3段階で区別する技のポイントのうち3番目の「有効」を廃止し、「技あり」と「一本」に限定した。技ありは何度重ねても一本にならず、合計2度での「合わせ技一本」は消滅する。

 男子の試合時間は5分から女子と同じ4分に短縮。IJFは技の優劣を重視し、指導差だけで4分間が終了すれば、時間無制限の延長に入る。指導は従来の4度目から3度目で反則負け。選手は今まで以上に攻撃的な姿勢が求められ、全日本柔道連盟幹部は「試合そのものが面白くなり、しっかりと技を掛ける選手が有利。一本勝ちを目指す日本には好影響だ」と述べた。

 IJF幹部によると新ルール案は2月のグランドスラム・パリ大会から試験運用され、8~9月の世界選手権(ブダペスト)後に検証される予定。即反則負けだった脚取りは1度目で指導、2度目で反則負けとするなど、細かい罰則行為も緩和されている。

 東京五輪での団体戦初導入を目指し、IJFは体重別の男女各3人による混合チーム案を国際オリンピック委員会(IOC)に提案する。