関西ラグビー協会は25日、5月10日に京都迎賓館で行われる19年W杯日本大会抽選会の前に、蹴鞠(けまり)で“おもてなし”を行うと発表した。同日の午前9時25分から、世界遺産の下鴨神社(京都市左京区)へ参加各国チームや、国際統括団体・ワールドラグビーの関係者を招待。古代から宮中行事として受け継がれてきた蹴鞠(けまり)を披露し、境内にある「第一蹴の地」を視察する。

 「第一蹴の地」と記された自然石の石碑には「1910年(明治43年)9月、三高生徒が、この地ではじめてラグビー球を蹴る。こうして三高蹴球部が生まれ、日本ラグビー界の輝かしい歴史がはじまった」という碑文が刻まれている。当時、国内で唯一のラグビー部があった慶応義塾の真島進が、下鴨神社近くに下宿していた親戚で旧制第三高等学校(現京大総合人間学部、岡山大医学部)に所属する堀江宇吉を訪ねた。そこで一緒に練習し、翌年の1911年(昭44)に慶応義塾と三高が対戦したのが、日本人同士初の試合だった。

 今回の抽選会では、その歴史を各国関係者と振り返り、下鴨神社に絵馬を奉納することで、大会の成功を祈念する。