2年ぶりの優勝を狙うパナソニックが、3年連続となる準決勝進出を決めた。試合序盤はリズムを作れなかったが、0-3の第2クオーター(Q)にQBアンダーソンからWR高木への47ヤードTDパスで逆転。後半にも1TD、2FGを追加し、オール三菱を20-3で下した。26日の準決勝(金鳥スタ)でIBMと激突する。

 パナソニックが地力を見せた。0-3の第2Q9分4秒、QBアンダーソンのロングパスをWR高木がエンドゾーン手前でキャッチ。「練習していたパス。これは決めなアカン」とタックルしてきた相手ごと前方に倒れ込み、逆転の47ヤードTDパスを成功させた。「みんな気負っていた。(TDを)1本取ったら流れが変わると思った」。直前にはRB横田の約40ヤードのTDランが味方の反則で取り消しになるという悪い流れを、高木が気合で断ち切った。

 3年連続の準決勝進出を決めても、荒木監督は笑顔を見せなかった。リーグ戦首位のパナソニックに対し、オール三菱は10位通過。指揮官は「順位の差があることで、選手に余計な欲が出て相手の術中にはまってしまった」と唇をかんだ。準決勝の相手は、4年ぶりに対戦するIBM。荒木監督は「久しぶりだけど、準備したもん勝ち。今年一番の試合を見せたい」と意気込んだ。【中島万季】