ラグビー日本代表の選手たちが粋な計らいをした。世界ランキング11位の日本代表は25日(日本時間26日)、フランス・ナンテールで同8位のフランス代表とのテストマッチに臨む。23日午前はトゥールーズでFWとBKに分かれて、ウエートトレーニングと実戦形式の調整を約1時間30分行った。

 18日に同14位のトンガ代表に39-6で快勝し、ジョセフジャパンの攻守の目指す形が表れて結束力も高まっている。W杯で過去3度の準優勝を誇るフランス戦に向け、選手たちはさらに「ONE TEAM」となるために気の利いた“演出”をした。21日夜、48歳の誕生日を迎えたジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)にサプライズでケーキではなく、大好物の刺し身とすしをプレゼントした。フランスで見る刺し身の舟盛りにジョセフHCも大喜びだったという。

 元ニュージーランド代表でサニックス(現宗像サニックス)にも所属していたジョセフHCは親日家として知られている。現役時代は居酒屋などで日本語を学び、ラインアウトのサインは「ブリかま塩焼き」「ハマチ」などの居酒屋メニューだった。自前の刺し身包丁を10本以上持ち、定期的に魚をさばいてスタッフらに振る舞うほど刺し身が大好きだ。

 フランカーのリーチ・マイケル主将(29=東芝)も「チームのマインドが非常に良い。1つになっている」と状態の良さを強調した。フランス代表は18日、同5位の南アフリカ代表と対戦し、17-18の1点差で敗れた。リーチ主将は「フランスは痛んでる。勝つチャンスだし、W杯で(ベスト8の)結果を出すためにも、日本の強みを出して勝たないといけない。面白い試合になると思う。ワクワクしています」と、11年W杯以来の対戦となる試合に胸を膨らませた。