平昌冬季五輪のフィギュアスケート男子で2連覇を果たした羽生結弦(ANA)を指導するブライアン・オーサー・コーチが21日、ミラノで取材に応じ、この日開幕した世界選手権を右足首故障で欠場した羽生がリハビリの一環として氷上に復帰したことを明らかにした。感覚を失わないように滑りを確かめる程度で、本格的な練習再開のメドは立っていないという。

 今月7日の日本スケート連盟の発表によると、羽生は右足関節外側靱帯(じんたい)損傷、腓骨(ひこつ)筋腱(けん)損傷と診断され、約2週間の安静と3カ月のリハビリ加療が必要との見通しが示されていた。オーサー・コーチは「ユヅル(羽生)にとって、五輪を乗り越えることが最優先事項だった。しばらく休みが必要なのは明らかで、足首については長い目で見ないといけない」と慎重な姿勢を崩さなかった。

 羽生は4月中旬のアイスショー(東京)にトークのみで参加する予定。同コーチは「今後についてはまだ話し合っていない。彼は賢いし、自分はサポートしていくだけだ」と述べた。