世界52位の杉田祐一(29=三菱電機)が、大金星でベスト8に進出だ。全仏準優勝で同7位のティエム(オーストリア)に6-2、7-5のストレート勝ち。ツアーでは2月のドバイ選手権以来の8強入りで、準々決勝では同109位のクドラ(米国)と対戦する。

 杉田は、第1サーブの入りが7割強とよく入り、ティエムの強烈なストロークを封印。クレー(土)では生涯勝率が7割5分を超えるティエムだが、芝は大の苦手で5割強の勝率に落ちる。しかし、杉田は、昨年7月の芝のアンタルヤオープンでツアー初優勝を遂げたように、芝は大得意。低い弾道で、バウンドしてから滑る球種で、フォームの大きいティエムに打ち勝った。1度もサービスゲームを落とさないどころか、ブレークポイントを握られたのも1度だけの大金星だ。

 杉田は、2月のドバイ選手権以降、大スランプに落ち込んだ。3月のBNPパリバオープンから9大会連続初戦負け。約3カ月勝ち星がなかった。先週のオランダで行われたリベマオープンで、ようやく初戦を突破。連敗に終止符を打ったが、その大会も芝だった。

 ティエムの世界7位は、杉田が勝った過去最も高い世界ランキングとなった。