世界12位の錦織圭(28=日清食品)が、自身ツアー通算24度目の決勝進出を逃した。予選勝者で同166位のバヒンガー(ドイツ)に6-2、4-6、5-7のフルセットで逆転負け。16年メンフィスオープン以来、約2年半ぶりの優勝はならなかった。次戦は、10月1日からの楽天ジャパンオープンに出場する予定だ。

錦織が自滅した。第1セットを圧倒しながら、第2セットの集中を欠いたプレーのスキを突かれた。最終セットは、何度も相手のサービスゲームを破るチャンスがありながら、その度に相手のサーブにチャンスを逃した。ツアーで最も小さい250レベルの大会とはいえ、「優勝は大きな意味を持つ」と話していただけに、最大のチャンスを逃した。

前日の準々決勝では最終セット1-3から逆転する辛勝だった。それでも、プレー自体は悪くなく、しっかりとラケットを振り切っていた。しかし、この日は、勝ちたい思いが強すぎて、第2セットを落としてからは、完全に守りに入った。

東レで大坂が決勝に進んでおり、もし日本の男女のエースが同週でダブルVとなれば、史上初の快挙だった。そのまたとないチャンスを自ら手放してしまった。