平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)女子金メダルのアリーナ・ザギトワ(16=ロシア)が、地元で圧巻の演技を披露し、世界最高点の80・78点で首位発進した。

女王は地元モスクワの満員の観客に手拍子で迎えられた。「オペラ座の怪人」の劇的な曲調にあわせ、3回転ルッツ-3回転ループの高難度の連続技を含め、すべてのジャンプを成功。スピン、ステップも一糸乱れぬ出来で滑りきると、大きな歓声を一身に浴びた。

会心の演技の裏には特別な環境調整があった。「モスクワで試合の時にはいつも神経質になって家族にあたってしまうので、今回はホテルに泊まっていい調整ができました」。家族と離れ、心を整えたことがいい結果につながった。

大声援も味方につけた。「モスクワの人はいつも大きな声援をくれますが、今回は多くの日本ファンの方も応援してくれてとてもうれしく感じました」。日本から来たフィギュアファンの温かいエールにも感謝した。

今季ルール改正後の世界最高点をマークしたが、「私にとって得点は重要ではない」と喜びは控えめ。「それよりも、いかに満足できる滑りができるか。また明日の滑りを頑張るだけです」とさらっと抱負を語った。