世界4位の大坂なおみ(21=日清食品)が、日本女子としては00年杉山愛以来19年ぶりの全豪ベスト8進出を決めた。2勝2敗と五分の対戦成績だった同12位のアナスタシヤ・セバストワ(ラトビア)に2-1と、前戦に続き逆転勝ちした

第1セットは4-6と落としたが、心は折れない。第2セットは6-3と奪い返すと、第3セットは第1ゲームでいきなりブレーク。完全に流れをつかんで、2戦連続の逆転勝ちで準々決勝に進んだ。

19日の3回戦の謝淑薇(台湾)戦でも第1セットを奪われながら逆転勝利。第1セットを奪うと61連勝中と、先手必勝タイプだったが、今年に入ってから粘りの「大人」のプレーへの成長を見せている。

「あきらめず粘れたことは評価できる。前戦もそうだったし」。男子の若手が思いっきりプレーしている姿に刺激を受けているという。「トップ選手に臆せずいく勇気を学んだ」と話した。

セバストワとは昨年まで1勝2敗で、昨年は2戦全敗でセットも奪えずと苦手にしていた。相手はバックハンドがスライスを打てるため、大坂が強打をしても交わすすべを持っている。交わされ続け、いらいらが募り、大坂が自滅するのが敗退の理由だった。

しかし、今年の全豪前哨戦、ブリスベン国際準々決勝で、逆転勝ちを収めた。第1セットを落とし、前回までと同じ展開と思われたが、一気に集中力を上げた。そして逆転した。

3回戦で、セバストワ以上のくせ者、謝淑薇(台湾)との一戦を5-7、1-4の自滅寸前から逆転した。「こういう勝ち方は、本当に大きな自信になる」。その言葉を、この日もしっかりと証明した。

次戦は世界ランク7位エリナ・スビトリナ(ウクライナ)に決まった。「次の試合難しいけど自信はある」。勢いは止まりそうにない。

◆WOWOW放送 全豪オープン。1月14~27日。連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。