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[English]
良き知らせらし足音の春めいて (よきしらせらしあしおとのはるめいて)
近付いてくる足音で、その人がどんな気分なのかわかることがあります。何かを知らせようと近付いてくるその足音は、少しかけ足でウキウキと弾むよう。それはき
っと良い知らせがあるに違いありません。
春めくものにはいろいろありますが、良い知らせを持って掛けてくるその足音の中に、春の確かな訪れを感じたのです。
[季語] 春めく
[季節] 春
水温む調子外れの子守唄 (みずぬるむちょうしはずれのこもりうた)
寒さがゆるみ、川や池の水がなんとなくあたたかく感じられるようになることを「水温む」と言います。
なかなか眠らない赤ちゃんをおんぶし、子守唄を歌いながら表を歩くお母さん。ところが、その子守唄はどこか調子外れ。しかし、赤ちゃんはその調子外れの子守唄に安心し、静かに眠りについてゆくのです。
あたりにはようやく訪れた春の気配が漂っています。調子外れな子守唄がかえって、水温む季節ののどかさ、暖かさを引き立ててくれるようです。
[季語] 水温む
[季節] 春
かにかくにバレンタインといふ日かな (かにかくにばれんたいんというひかな)
今や日本のバレンタインデーといえば、女性が男性にチョコレートを贈り、恋を告白する一大イベント。テレビや雑誌はわれ先にとバレンタインデー特集を組み、チョコレートショップには女性たちの長い行列……。あれやこれやと街も人も華やいでいます。
そんな騒ぎには少し食傷ぎみであっても、まったく無視するのも寂しいもの。バレンタインデーというお祭りを、せっかくならば楽しんでしまわなければソン! とやかく言っても、やっぱり華やかなバレンタインデーなのですから。
[季語] バレンタインの日
[季節] 春
雪解の水に映して旅の衣 (ゆきどけのみずにうつしてたびのきぬ)
雪深く寒い冬の間はほとんど見かけなかった旅人も、雪解けの季節になると少しずつその姿を見せるようになるもの。雪解けの季節を迎え、冬の終わりを待ち兼ねていた旅人の衣が雪解けの水に映っています。
春の到来を告げ、春光を反射して輝く雪解水。その眩しいばかりの雪解水に映された旅衣は、春の訪れた喜びを、そして旅ができる喜びを象徴しているかのようです。
[季語] 雪解
[季節] 春
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