黛まどか「17文字の詩」タイトルカット



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通訳のついてサンタのしやべり出す

 フィンランドから本物のサンタクロースが来るというイベントを、子供たちと一緒に見ていました。みんなの拍手の中、プレゼントのいっぱい入った袋をかつぎ、子供たちの前に現れた外国人のサンタさん。隣に、同時通訳の方を従えて……。サンタクロースって、なんだか魔法使いのようで、何でもできるような気がします。だけど、言葉の壁という現実は越えられなかったようです。

 ちなみにその日、飛行機の遅れで30分遅刻して到着したサンタさん。「どうして遅れたんですか?」という子供たちの質問に、「それはトナカイが脚をくじいたからさ」と答えてくれました。

[季語] サンタ
[季節] 冬


聖夜ミサ終へ別々の星仰ぐ

 彼と一緒に、聖夜のミサに出席しました。ミサを終え、教会を出たとき、二人が見上げたのは、別々の星。たとえ一緒にいても、仰ぐ星が違ったように、見ている夢も別々かもしれません。だけど私は、お互いそれぞれの意思を持った一人の人間として、それで健全だと思うのです。お互いの夢をお互いに認め合える関係でいられることが一番なのではと……。ふっと空を見上げたときに見た彼の横顔。そして、その距離感に満足している私。そのとき、別の星を仰いでいる彼をとてもいとおしく思い、これからも彼の夢や生き方を尊重していきたいと思ったのです。

[季語] 聖夜
[季節] 冬


君といて聖夜の夢にきみと逢ふ

 愛する人と一緒に過ごす聖夜。その夜、彼の腕の中で眠りながら、その人と逢っている夢を見ました。恋をしているときは、ひとときも離れずに逢っていたいと思うもの。たとえ夢の中でも、その気持ちには変わりありません。

 交通機関が発達し、Eメールや携帯電話などですぐに連絡が取り合えるようになった現代。“逢ふ”ということが容易になったことで、「いつでも逢えるから」とか、「今日逢わなくても・・・」とか、“逢ふ”ということが軽視されてきているように思えませんか?最近、“逢ふ”ということの重さを、改めて考えてみたいと思っている私です。

[季語] 聖夜
[季節] 冬


追伸のやうに雪くるクリスマス

 クリスマスのその日は、真っ白な雪に彩られたホワイトクリスマスになることを期待する人は多いでしょう。だけど、北国ではないかぎり、思うようなタイミングで雪は降ってはくれません。そのクリスマスも、ようやく雪が降ってきたのは、華やかな宴が終わり、みんなが寝静まった後。それも、まるで手紙に添える追伸のように、はらはらとほんの一瞬だけ……。みんなが眠りについた後、人知れず降る雪。そんな雪を見ることができたのは、眠る時間を惜しんで、いつまでも二人の刻を過ごしていた恋人たちだけだったのかもしれません。

[季語] クリスマス
[季節] 冬



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