微風は、テラスに運ばれてきたポタージュスープに、薄い膜を作った。ほどよい温かさが体の中に広がっていく。いつの間にか、その風の冷たさも忘れていた。席を立とうとして、カバンを手にするまでは……。 ひんやりとした感触に、またひとり旅であることを思い出した。
日が陰ると大浦天主堂の周囲はひんやりする