深川から象潟まで1115キロ歩いてつないでヘップバーン


 花の季節にふさわしく、人気俳人・黛まどかさん(35)と、黛さんが主宰する女性だけの俳句グループ「月刊ヘップバーン」のメンバーが、「奥の細道」を巡る新連載がスタートしました。題して「黛まどか 奥の細道 道しるべ」。約300年前に俳聖松尾芭蕉が辿ったように、4月5日に東京・深川をスタート。黛さんとメンバーたちが、秋田・象潟まで1115キロの道のりをリレー。自然や食、文化などにふれあい、女性たちから見た「今の細道」をリポートします。

【25】宮城県仙台市〜多賀城市・壷の碑◆葉桜や道から道を問ひ継いで

【24】宮城県柴田町船岡〜仙台市◆春を送つて歩き継ぐ奥の道

【23】福島県桑折町〜柴田町船岡◆行く春の道を横切る鳥の影

【22】福島市文知摺観音堂〜桑折町◆湯の里は瀬音に暮れて鱧の膳

【21】福島県二本松市〜文知摺観音堂◆囀りに残す君へのメッセージ

【20】福島県郡山市日和田〜二本松市◆代田ゆく風よりはやくつばくらめ

【19】福島県須賀川市小塩江〜郡山市日和田◆御詠歌の響く細道竹の秋

【18】福島県須賀川市〜乙字ケ滝〜小塩江◆風船をつついて旅の靴過ぐる

◆黛まどかさん宮城県庁訪問

【17】白河市久田野〜須賀川◆雨のあがりて蒲公英(たんぽぽ)の続く道

【16】栃木県芦野〜福島県白河市久田野◆花吹雪していざなへる奥の道

【15】栃木県黒磯市〜芦野◆山椿こぼれて古き芭蕉塚

【14】栃木県黒羽町〜黒磯市◆蝌蚪(かと)の紐しづめて山に音もなき

【13】栃木県大田原市〜黒羽町◆忘られることまた一つ風光る

【12】栃木県今市市大谷向〜大田原市◆細道を女の歩く鯉のぼり

【11】栃木県日光市〜今市市大谷向◆浅春や柄杓に掬ふ日の光

【10】日光東照宮〜裏見の滝◆夢ばかりみてゐる春の夕焼けかな

【9】栃木県今市市明神〜日光市◆靴ひもをゆるめて座る春野かな

【8】栃木県鹿沼市楡木〜今市市明神◆春落葉人の踏みたる後を踏み

【7】栃木市大神神社(室の八嶋)〜鹿沼市楡木◆落椿八嶋の森の小さかりし

【6】栃木県間々田〜栃木市◆紐を組む玉の音に降る桜かな

【5】埼玉県南栗橋〜茨城県野木町間々田◆初蝶の越えたる川の光かな

【4】埼玉県春日部〜南栗橋◆家並みの途切れて花の明かりかな

【3】埼玉県蒲生〜春日部◆花屑を踏む道ありて道ありて

【2】東京都千住大橋〜埼玉県蒲生◆旅立ちの一歩に風の光けり

【1】東京都深川〜千住大橋◆旅をしたくて風に乗るさくらかな


奥の細道地図  ◆奥の細道 松尾芭蕉の代表的な散文。46歳の1689年(元禄2)3月27日に、門人曾良を伴い江戸・深川を出発。奥州・北陸を経て、美濃大垣まで、さらにそこから伊勢を目指し船出するまでの約6カ月、行程600里(約2400キロ)に及ぶ一大行脚。芭蕉51歳の1694年(元禄7)に「奥の細道」は完成。

 ◆黛(まゆずみ)まどか 1962年7月31日、神奈川県生まれ、35歳。フェリス女学院短大卒。94年第40回角川俳句奨励賞受賞。俳句新ブームを作る。女性だけの俳句グループ「月刊ヘップバーン」の代表。会員は海外も含め全国に500人を超える。新聞、雑誌、テレビ、ラジオなどで活躍中。中国や韓国、欧州など世界各国にも「17文字の日本文学」を紹介している。「星の旅人」「恋する俳句」「くちづけ」「B面の夏」など著書多数。