連投信太、また投げ切った
【7月29日付紙面より】
信太が最後の打者を投ゴロに打ち取ってできた歓喜の輪の中に、飯塚聡捕手(3年)の姿はなかった。信太の一塁送球に、しっかりとカバーに走っていたためだ。優勝の瞬間まで、拓大紅陵の黄金バッテリーはお互いを支え合っていた。「信太がエースですから」と飯塚は言った。市船橋戦、敬愛学園戦とも捕手の飯塚が先発した。「正直悔しかった」という信太だが、準決勝、決勝と一番大事なところでの連続完封で、チームメートの期待にこたえてみせた。
しかし、信太が主戦としての地位を確立するには長い時間がかかった。昨夏準々決勝では市銚子相手に痛打を浴び敗因をつくった。昨秋には市船橋に連打を浴びコールド負け。今春は関東大会に出場したが、埼玉栄に敗れた。「それがすべて肥やしになっていると思います」と小枝守監督(50)は言った。
コールドになるほどの大差負けでも、信太を完投させ、敗戦のたびに飯塚と話し合わせた。「テンポが上がると連打を浴びない」と飯塚が指摘する速い投球リズムも、埼玉栄の本田裕貴投手(3年)を参考に2人で決めた。この日も2人は試合中リードについて話し合った。右横手からナチュラルにシュートする信太の直球を生かそうと、飯塚は外角ボール気味の場所にミットを構え、シュートする分でストライクを稼いだ。信太自身も「体重が4キロ増え下半身にスタミナが宿った」。敗戦ビデオを何度も見て奮起し、連戦の夏へ体力づくりに励んできた。それらがすべて結びついての連続完封劇だった。
飯塚は打っても「高校初がここで出るとは」と自ら驚くダメ押し3ランを6回表に放ち、信太を後押しした。拓大紅陵の黄金バッテリーは10年ぶりにつかみ取った甲子園でも支え合い大暴れするつもりだ。
| Vへの足跡 |
2回戦: 8−0市原八幡
3回戦: 3−0若松
4回戦: 7−0市船橋
5回戦: 6−5木更津中央
準々決勝: 3−1敬愛学園
準決勝: 5−0千葉英和
決勝: 4−0中央学院
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◆拓大紅陵 1978年(昭和53年)創立の私立高校。現在の生徒数1486人(うち女子303人)。野球部創立も78年。現部員数は91人。主なOBにヤクルト飯田哲也、横浜小川博文らがいる。千葉県木更津市桜井1403。木村耕作校長。