168センチ小さなエース岡本0封
【7月30日付紙面より】
西東京は、桜美林が身長168センチの小柄なエース岡本克也(3年)の大会初完封力投で日大鶴ケ丘に勝ち、4年ぶり4度目の出場を決めた。
桜美林のエース岡本は最後の打者を中飛に仕留めると、両手を高く突き上げた。「テンポよく投げ、攻撃のリズムをつくることを考えた」。今夏6試合目にして初完封。168センチの小柄なエースが、決勝の大一番で最高の投球を見せた。これまで5試合、37回1/3で被安打31本と完ぺきではなかった。それが最後のこの日は、ストレートが走り、シュートも小気味よく決まった。変化球を巧みに使い、ストライクが先行して、計15個と内野ゴロの山を築いた。
2回1死三塁で岡本は打席に立った。ところが、スクイズのサインを外され先制の好機を逃した。「みんなの前で謝りました」と就任1年目の工藤真彦監督(30)がナインに作戦失敗をわびた。それを横目に岡本は「投球で返す」と失敗を力にした。その誓い通り散発6安打の完封でゴールに突き進んだ。
「ここまでの道のりは長かった」と岡本はつぶやいた。この1年は新監督との二人三脚だった。昨秋準々決勝の早実戦で15点を取られKO。「あの悔しさを2度と味わいたくない」と冬場に走り込み、350球を投げ込んだ日もあった。冬にできたトレーニング室ではクイーンの「We are the champion」を聴きながら鍛え体重は5キロアップ。ところが、満を持して臨んだ春の大会も日大三に0−7と大敗。エースの自信を失った。工藤監督から「何のために練習しているんだ」と問い続けられ、高い意識で再度、猛練習に取り組んだ。その成果がようやく表れた。「西東京で一番練習した」という自負。さらには準決勝の早実戦で10回を投げ抜き、完投勝ちしたことも自信になった。
次は甲子園。昨春センバツは背番号10でマウンドに立ったが、9回2死から打者1人に2球投げただけ。「先発投手としてまた戻ってくる」と誓った夢がかなった。76年の桜美林全国制覇のビデオを見て自分と重ね合わせ、再び甲子園のマウンドに立つ。
| Vへの足跡 |
3回戦:10−7創価
4回戦: 5−4成蹊
5回戦: 7−0早大学院
準々決勝:11−0国分寺
準決勝: 3−2早実
決勝: 4−0日大鶴ケ丘
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◆桜美林 1946年(昭和21年)5月5日に開校。生徒数は1050人(うち女子608人)。野球部は51年に創部。部員数69人。甲子園は過去春6回、夏3回。76年夏には全国優勝。所在地は東京都町田市常磐町3758。ヒックス・ジョーゼフ校長。