須永39イニング1失点!ぶっちぎり埼玉V
【7月31日付紙面より】
埼玉は、今春センバツ8強の浦和学院が圧倒的強さで2年ぶり6度目の出場を決めた。左腕エース須永英輝(2年)が無失点記録こそ34イニングで止まったものの、坂戸西に6−1で完投勝ちした。
9回表2死無走者だ。須永が、坂戸西の4番横瀬に投げた102球目は、一番自信を持っている内角ストレートだった。平凡な遊ゴロ。須永は送球が一塁手のミットに収まった瞬間、両手で小さくガッツポーズをつくり、走り寄ってきた滝沢健太郎捕手(3年)と抱き合った。大会中、常にポーカーフェースだった須永に初めて笑みがあふれた。
前日(29日)の準決勝で75球を投げた疲労を気持ちでカバーした。初回、先頭・重野を強気の内角攻めで空振り三振にとった。無失点記録は34イニングまで伸びた。ところが、5回2死三塁で、カーブが甘いコースに入って、山崎に中前へ運ばれ、今夏初失点。
それでも、動揺せずに後続を抑えた。受ける滝沢も「昨日よりスピードがない分、気持ちが乗っていた」と分析。直球主体の強気のリードを貫いた。2年生エースは、滝沢のリードにも助けられ、3安打1死球6奪三振。抜群の安定感で、最後を1失点完投勝ちで締めくくった。
今夏の浦和学院は7試合中5試合がコールド勝ちと圧倒的な強さを誇った。しかし、森士(おさむ)監督(38)はどんなに大差がついても手綱を緩めなかった。投手交代でも須永をベンチに下げず、必ず右翼に回した。3回戦を前にした19日には、ベンチ入りメンバー全員で一昨年の決勝戦、坂元弥太郎投手(現ヤクルト)が好投した春日部共栄戦のビデオを観賞した。「(坂元の)1試合にかける目つきの鋭さを見て欲しかったんだ」と森監督。須永は「先輩の心の強さに感動しました」とやる気を倍加させていた。
浦和学院は春のセンバツ準々決勝で、優勝した報徳学園に5−7と逆転負けした。6月の練習試合でも須永はまた打ち込まれ、連敗している。「借りを返したい」と須永。リベンジに向けての舞台は整った。
| Vへの足跡 |
2回戦:11−0所沢西
3回戦:10−0八潮
4回戦:12−0県川越
5回戦:14−0城西大川越
準々決勝: 4−0所沢商
準決勝:10−0春日部共栄
決勝: 6−1坂戸西
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◆浦和学院 1978年(昭和53年)創立の私立校。野球部も同年創部。甲子園出場は過去春4回、夏5回で、86年夏と92年春のベスト4が最高。今春のセンバツでもベスト8進出。主なOBに西武鈴木健、巨人清水隆行らがいる。所在地は、さいたま市代山172。内藤英夫校長。