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●出場32校●

北海道・東北(3)
北海道 札幌日大
秋田 秋田経法大付
山形 酒田南
----------------------
関東・東京(6)
栃木 宇都宮工
埼玉 浦和学院
群馬 前橋
茨城 水戸短大付
東京 日大三
東京 二松学舎大付
----------------------
東海・北信越(5)
愛知 中京大中京
愛知 愛工大名電
三重 津田学園
福井 福井商
富山 新湊
----------------------
近畿(6)
兵庫 報徳学園
大阪 金光大阪
京都 平安
和歌山 智弁和歌山
兵庫 三木
大阪 大体大浪商
----------------------
中国・四国(6)
岡山 関西
広島 広島商
広島 広陵
香川 尽誠学園
高知 明徳義塾
徳島 鳴門工
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九州(4)
熊本 九州学院
鹿児島 樟南
宮崎 延岡工
福岡 福岡工大城東
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21世紀枠(2)
北海道 鵡川
島根 松江北
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第69回 センバツ決勝


2001年 /  2000年 /  1999年 /  1998年 /  1997年

【97年4月10日付紙面より】
 天理4−1中京大中京

天理、晴れて初V!
水入り大会4日遅れで幕

 午後から雨の予報を考慮、大会史上初めて午前10時開始となった決勝は、天理(奈良)が中京大中京(愛知)を4―1で下し初優勝した。1986年(昭和61年)90年(平2)の夏の優勝と合わせ、史上19校目の春夏優勝校となった。2年前に起こした不祥事の汚名も返上した。奈良県勢としては初めてのセンバツ制覇。天理・長崎伸一投手(3年)は伸びのある直球で毎回の11三振を奪う力投、打っても2回に先制口火の三塁打を放つなど、投打に活躍した。

◇9日 甲子園◇開始10時◇観衆16,000
【天理】     打 得 安 点 1 2 3 4 5 6 7 8 9
(二)芦硲 太輔 4 0 1 2遊ゴ……遊ゴ……中飛……中安…………
(遊)冨田信一郎 4 0 1 0右安……遊ゴ……二ゴ……遊ゴ…………
(一)小南 浩史 4 0 0 0遊ゴ……遊ゴ…………遊ゴ左飛…………
(捕)東  辰弥 3 1 0 0遊ゴ…………四球……左飛……二ゴ……
(投)長崎 伸一 4 1 2 0……右3……中安……三飛……遊飛……
(三)山下 文聡 4 1 1 1……二ゴ……三ゴ…………右安遊ゴ……
(中)川畑健一郎 3 0 1 1……左安……三ゴ…………一ギ……中飛
(右)金子 佳輔 4 1 1 0……二ゴ……二ゴ…………中安……三ゴ
(左)山口 和孝 3 0 0 0……投ゴ…………三振……四球……投ゴ
――――――――――――――――――――――――――――――――――
               計  33 4 7 4 残塁5 併殺1
――――――――――――――――――――――――――――――――――
      (奈良=16回目)
      天理      4= 0 1 0 1 0 0 2 0 0
◆決勝
      中京大中京   1= 0 0 0 0 1 0 0 0 0
      (愛知=26回目)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【中京大中京】  打 得 安 点 1 2 3 4 5 6 7 8 9
(二)伊藤  亮 4 0 3 1二安……中安……中安……遊飛…………
(遊)高橋源一郎 4 0 0 0一飛…………三振三振…………捕飛……
(左)林  真輝 4 0 1 0左飛…………右安遊ゴ…………二ゴ……
(右)杉浦 友工 4 0 1 0三振…………一邪……左2……三振……
(中)藤村 博司 4 0 0 0……三振……三振……三振…………二飛
(三)辻田  誠 3 1 1 0……死球…………中安二直…………二飛
(一)橋本 浩幹 4 0 1 0……三振…………中安……三振……三振
(捕)寺田 良彦 2 0 0 0…………三振……四球……一邪……
(投)大杉樹一郎 3 0 1 0…………右飛……右安……二失……
――――――――――――――――――――――――――――――――――
               計  32 1 8 1 残塁6 併殺0
――――――――――――――――――――――――――――――――――
        回数   打者   球数  安  振 四 死 失 責
〇長 崎(右)  9   34  156  8 11 1 1 1 1
…………………………………………………………………………………………
●大 杉(右)  9   36  114  7  1 2 0 4 4
◇盗塁   冨田(1回)川畑(2回)芦硲(7回)
◇失策   芦硲(7回)
◇盗塁死  辻田(2回)伊藤亮(3回)
◇けん制死 橋本(5回)杉浦(6回)
◇時間   2時間2分
◇審判   清水(球)桂、山名、浜田(塁)

 [戦評] 天理が好機を確実にものにして競り勝った。2回1死三塁から川畑の左前打で先制。さらに4回にも1点を追加した。5回に1点差とされたが、7回に2安打と四球で得た1死満塁で芦硲(あしさこ)が2点適時打し、突き放した。中京大中京は2、3回の反撃機に試みた盗塁がいずれも刺され、6回の無死二塁もけん制死でフイにしたのが悔やまれる。


部の存続危機から一丸頂点

 天理 マウンドの背番号3、長崎が初めて泣いた。帽子のひさしには「魂」の文字。好きな言葉は「真っ向勝負」。強気な男が「ジワッときました。夢のようでした」。156球目。最後の打者・橋本を自慢の「真っすぐ」で仕留めた。奪った三振は毎回の11個。最高143キロを誇る今大会最速右腕は、決勝では史上13人目の2ケタ奪三振のおまけをつけた。

 肩を震わす長崎に、背番号1の小南が、主将の東が飛びつき、ナインもそれに続いた。「やったな。やったよ……。日本一や」。

 長崎に負けじと、リードオフマン芦硲(あしさこ)が気を吐く。中京追撃ムードが漂った7回。2点適時打でとどめの4点目をたたき出した。この日は授業で応援学生は100人余り。中京の全校応援に比べて劣勢は否めない。芦硲の一打には、アルプスの夢ばかりか、遠く天理の学校で応援する生徒たちの夢がこもっていた。「生徒はもっと応援に来たかったはずです」。芦硲は言った。

 ゼロからの出発が天理を強く支えた。一昨年夏、野球部内で不祥事(部員の飲酒と喫煙)が発覚。スポーツ推薦廃止と同時に、野球部寮「白球寮」は現在の3年生が最後の生徒となった。定員70人の寮に今では17人……。野球部の存続さえ危ぶまれていた。

 例年なら下級生が担当した掃除も食事も、3年生が当番で賄う。「グラウンド整備も道具も、自分で管理するようになったんです」と東主将。生活にもたらされた責任感が野球に生かされ、復活への道を歩み始めた。そしてこの栄光。就任2年目の中川英茂監督(50)は「生徒には100万回“よくやった”と言ってあげたい」と目を潤ませた。

 天理の全国制覇は7年前の夏以来。当時はエースに南(現日本ハム)がいた。が、今のチームに大黒柱はいない。小粒で粘りが身上。そのチームで今度は史上5校目の春夏連覇を目指す。【牧野真治】

86、90年には夏制覇

◆天理高校 1900年(明治33年)に天理教校として創設。48年(昭和23年)に現在の校名になった。普通科だけの男女共学校で生徒数は1399人(うち女子582人)。野球部は1901年創部。甲子園は春16回、夏19回出場。86、90年夏には全国制覇。野球部員は現在41人。OBに門田博光(元ダイエー)ら。学校所在地は奈良県天理市 杣之内町1260。竹村菊朗校長。


中京・エース大杉「また来る」

 中京大中京 涙は似合わない。中京大中京は低かった下馬評を覆しての準優勝。「チームメートには、よく頑張ったと声を掛けたい」。高橋主将が笑顔で言った。

 かつて甲子園をわがもの顔で駆け回った名門。その名門らしからぬミスは確かにあった。毎回の11三振、好機での再三のけん制死、盗塁死。「少し硬くなったのかな」。大藤敏行監督(34)がミスの目立った攻撃を振り返る。ヒット数は相手を1本上回る8本。守備ミスはなかった。だが敗れた。「本当に緊張した場面で力を出し切るチームにならないと」と大藤監督。

 それでも選手たちは胸を張る。「技術ではなく、気持ちだけでここまで来られました」は、5試合をすべて完投、641球を投げたエース大杉。甲子園での投球は大きな財産となるはずだ。

 ナインはだれ一人として、甲子園の土を持ち帰らなかった。「当然また戻ってくるつもりですから」。捕手寺田の目は既に夏を見つめている。「名門復活? まだまだですよ。もっと大舞台で活躍してアピールしないと」。大杉がこう付け加えた。【川尻将志】


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