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2002年12月29日付本紙より

りえ「出会いの1年」に感動


助演女優賞の宮沢りえは、感極まって涙を流した(撮影・鹿野芳博)
<助演女優賞>
 助演女優賞の宮沢りえ(29)が感激の涙を流した。4冠を獲得した「たそがれ清兵衛」で子持ちの貧乏下級武士を支えるヒロイン役を見事に演じ、映画女優としての飛躍を印象づけた。「たくさんの出会いに感謝したい」と公私ともに充実した1年を振り返った。主演女優賞の鈴木京香(34)はあこがれの岸惠子(70)の激励に「岸さんのようにエレガントな女性を目指したい」と感激を新たにした。新人賞は宮崎あおい(17)、助演男優賞は香川照之(37)が受賞した。

 りえは受賞あいさつの途中で泣き出した。「助演女優賞って、なんだか重たいです。すごくあこがれていた賞だったので、いただけて本当にうれしいです。何より今年は山田監督に出会えたし…」。ステージから一番近い席に座る山田洋次監督(71)と目が合った。「いろいろなことが一気によみがえってきちゃって」。大きな目には涙があふれ、2度指でぬぐっても、ポロポロとこぼれ、ほおを伝った。

 「泣くなんて思わなかった。人前で泣くなんていつ以来だろう? 記憶にないなあ」。表彰式後、涙の意味を考え「さまざまな出会いに対する感謝だと思います」と答えた。

 朋江という役柄もそのひとつだった。武家の娘に育ちながら、幼なじみで子持ちの貧乏下級武士清兵衛に嫁ぐことを決意する。愛する人が藩命で果たし合いに出向く時でさえ、耐え難い思いを秘めて送り出す凛(りん)とした中に、しんの強さを持った女性だ。りえは「新しい自分に出会えた」と語る。


助演女優賞の宮沢りえ(左)と盾授与者の天海祐希
 この日のりえにも、朋江を思わせるシーンがあった。花束贈呈の娘役橋口恵莉奈(6)が、ロングドレスで階段を上りにくそうにしていると、階段の途中まで駆け下りて手を引いた。りえ自身はイブ・サンローランの淡い紫のドレスとロングブーツという衣装だったが、スカートのすその乱れも気にせず、映画そのままに我が子のように接した。

 もちろん、持ち前の明るさも健在。受賞理由の「生まれ変わった。演技派女優の第1歩を踏み出した」との評価に「ずっと生きてたんですけど!」とジョークで会場を和ませた。

 映画でナレーションを担当し、ワンシーンにも登場した岸惠子は「すごくいいです、りえちゃん」と話した。昨年受賞者の天海祐希(35)も「やわらかで、たおやかで。たくさん見習いたい」と称賛した。

 年末になってファッションデザイナー幹田卓司氏(32)とのデート写真が報じられた。ステージで司会露木茂氏(62)の「公私ともに充実した1年でしたか」の質問に「はい、そうですね」と答えた。今年を「出会いの1年でした」と振り返ったりえは「最高の仕事納めになりました。健やかに新しい年を迎えたいですね」とほほ笑んだ。

 来年4月で30歳。公私ともに実りの時が訪れようとしている。【船山元一】


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