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ロシア国旗 ロシア <親善試合>

秘密兵器シチョフを使わないままアイルランドに完敗

<親善試合:アイルランド2−0ロシア>
 W杯1次リーグで日本と対戦するロシアとベルギーが13日、ともに今年初の親善試合を行った。ロシアは秘密兵器のFWドミトリー・シチョフ(18)を使わないままアイルランドに0−2で完敗。ベルギーはノルウェーに1−0で勝ったものの、ピッチの悪さもあって本調子は最後まで見せなかった。日本のライバルは、ともに手の内を明かさなかった。

 アイルランド2{2−0、0−0}0ロシア
 ▽得点者【ア】リード、ロビー・キーン

ストリーキング
写真=ロシアとの試合終了間際、バックスタンドから突然現れたストリーキングは大うけ(撮影・加藤仁)
 ロシア協会のクリーノフ広報が、ニヤリとしながら言った。「シチョフ? 見せたくなかったんだ。面白い選手だからね」。0−2での完敗。負け惜しみのようにも聞こえたが、そうではなかった。ロシアはあえて、本性を見せなかった。「ピッチがぬかるんでいたから」と、この日は武器でもある速攻を1度も見せなかった。試合後は監督が会見すらキャンセルした。アイルランドはW杯後に控える欧州選手権予選で同じ組となったライバル。W杯のためだけでなく、そこまで考えての行動だった。

 シチョフはU−18での活躍が認められ、今回A代表デビューするはずだった。ロシア協会のザリホビッチ国際部長が「彼は将来が約束されている選手。ロシアのオーウェンだ。W杯? メンバーに選ばれると思うよ」と絶賛する逸材。モストボイ、カルピンら30代の選手が多いA代表になじませようと、今回の遠征に急きょ呼ばれた。ロマンツェフ監督も本気で使う気だった。しかし、展開を見て切り替えた。アイルランドが新戦力をどんどん試してきた。23人全選手を使う余裕を見せつけられた。だからこそ、切り札はどうしても伏せておきたくなった。

 実力の7割も出してないだろう。それでもロシアの強さは十分感じ取れた。後半11分には13本ものパスをつないで、MFセマクがGKと1対1になる場面をつくり出した。モストボイ、カルピン、チトフ、アレニチェフらのパスの正確さは群を抜いた。DFオノプコは冷静で、FWベシャストヌイフのヘッドは強烈。後半出場した19歳のMFイズマイロフのドリブル突破は脅威だ。つけ込む点があるとすれば、運動量の少ないモストボイの守備と、DFコフトゥンの1対1の弱さか。気になる秘密兵器の存在とともに、ロシアに対する警戒は、さらに必要だ。(ダブリン=竹内智信)

◆アイルランド、バランス良
 W杯に向けて潜在能力の高さを見せた。ロシアのゲルシュコビッチGM補佐は「マンチェスターUのロイ・キーンはもちろん素晴らしかった。3番(ハート)と11番(キルベーン)もいいプレーをしていた。でも、一番印象に残っているのはチームバランスの良さだ」とライバル分析。地元大衆紙アイリッシュ・ミラー紙は「アイルランドのW杯は希望に満ちている」と、23人の選手を試しながら質の高いプレーを見せたこの日の試合を好意的に報じた。



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