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3回戦

JFL佐川急便が名古屋撃破!


◇9日◇3回戦14試合◇愛知・瑞穂陸上競技場ほか

 佐川急便東京が、名古屋から金星を挙げた。アマチュアリーグJFL4位の佐川は、J1の名古屋相手にゴールラッシュを披露。FW嘉悦秀明(27)のハットトリックなどで、4−0と完勝した。創部10年の佐川は大会初出場で初のプロチーム撃破。この日は、東京、札幌、柏、横浜M、福岡がそれぞれJ2に敗れ、J1の6チームが初戦で姿を消した。なお、8日にサントリーチャンピオンシップを戦った鹿島と磐田は12日に3回戦を戦う。

 名古屋のサポーターが静まり返った。わずかな佐川急便サポーターの歓喜が、スタンドに響いた。前半27分、カウンターから嘉悦が先制ゴール。ふだん物静かな男が力強いガッツポーズをつくった。あ然とするGK楢崎の横で、歓喜の輪ができた。「天皇杯を目標にしてきた。JFLでもJ1と勝負できることを証明したかった」と大貫監督は体を震わせながら言った。

 創部10年での快挙だった。91年に同好会としてスタートし、2年前までは東京都リーグに所属。全国リーグのJFLに昇格したのも今年だった。プロは11月に市原からレンタルで獲得した井上だけ。他の選手は、佐川急便の社員だ。午前中は新宿の高層ビル街で集配業務。元Jリーガーも、無名の選手も、同じように荷物を手に走り回る。「社員としての自覚が持てるし、一般社員も応援してくれる」と大貫監督。12月はお歳暮で忙しい。それでも、1日2時間の練習で試合に備えた。

 最大の目標は、J1と戦うこと。唯一のチャンスとなる天皇杯でJ1を倒すことを目指してきた。リーグ戦の合間を縫って、J1、J2と13試合も練習を組んだ。一度Jから落ちこぼれた選手たちも、自信を取り戻した。井上のレンタル移籍は、打倒J1への最後の準備だった。

 この日、瑞穂の観衆は2808人。1000人以上集まることのないJFLでプレーする選手たちにも、緊張はなかった。逆に「大観衆」を喜んだ。体力勝負なら負けない。高層ビルで鍛えた足が、天皇杯の舞台で生きた。「相手は個人技があるから1人ではやられる。全員が連係して気持ちで負けないようにした」と、鈴木主将が試合を振り返る余裕すらあった。

 ハットトリックを達成した嘉悦は試合終盤に左すねを骨折した。エースの離脱は痛いが「それでまとまることもある。まだ1試合しかJと戦っていない。これからですよ」。元横浜Fの大貫監督の目標は、まだまだ上にある。【村上正洋】

 ◆佐川急便東京 91年に佐川急便サッカー同好会として発足し、東京都の江東区リーグなどで活動。99年、東京都1部リーグに優勝し関東リーグ昇格。00年、関東リーグ優勝。今年1月の全国地域リーグ決勝大会も制してJFL昇格を決め、佐川急便株式会社サッカークラブと改称。初年度は19勝5分6敗で4位。

(写真=前半27分、先制ゴールをあげた佐川急便FW嘉悦(左)はガッツポーズ。右は米山)

◇12月9日
 名古屋 0−2
0−2
 佐川急便SC
得点者:
前半27分【佐】嘉悦
前半37分【佐】嘉悦
後半28分【佐】嘉悦
後半32分【佐】伊藤


横浜は京都に敗退


 ナビスコ杯の覇者・横浜が、天皇杯の初戦で姿を消した。J2の京都を相手に0−1と屈辱の敗戦を喫した。チャンスは後半2分にMF上野が放ったミドルシュートがバーに当たった1回だけ。シュート数こそ10対6で上回ったものの、決定的なチャンスは京都より少なかった。後半41分に交代したMF中村は「天皇杯は、いつもチームがちぐはぐする」と、言葉少なに移動のバスに乗り込んだ。

 今季は、リーグ戦最終節まで残留争いを演じた。何とか残留を決めたものの、天皇杯2試合を順当に勝ち進んで調整万全だった相手に足元をすくわれた。しかし、チーム内では「当然」と受け止める選手がほとんど。チーム内の不協和音も聞こえてくる。日産自動車時代から天皇杯では圧倒的な強さを見せた。しかし、今はその面影もない。

 名門復活を掲げて、今季得点王に輝いたウィル(札幌)を獲得した。さらに右サイドを強化ポイントに挙げて補強を進めている。しかし、いくら戦力を整えても、チーム内がまとまらないことには空回りするだけだ。DF松田は「これが実力」と、吐き捨てるように言った。復活の日は、見えてこない。【盧載鎭】

(写真=京都MF中村(中央)から激しくユニホームを引っ張られる横浜MF中村(右)左は横浜MFドゥトラ)

◇12月9日
 横浜 0−0
0−1
 京都
得点者:
後半14分【京】上野

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