ニッカンスポーツ・コムへ
インデックスサッカーTOP

【バックナンバー】

<特別編>コンフェデ杯の課題

世界を楽しむ大会に

 プレW杯として行われたコンフェデレーションズ杯が終わった。スタジアムへのアクセスの問題やチケットの発券問題など、来年の本番に向けて課題とするところが見つかるなど、収穫の多い大会だった。

 しかし、心配な面もあった。あまりにも日本戦以外で関心が薄かった点だ。新潟と鹿嶋では、日本代表の試合以外ではスタンドはガラガラだった。準決勝、決勝の横浜国際総合競技場には、日本が出たため多くのファンが集まったが、もし日本が敗退していたら、プレW杯の決勝戦に空席が目立つという可能性もあった。

 1次リーグ、日本の登場した試合は平均3万9000人近くが集まった。しかし、日本が出ない試合の観客数は3試合合わせても日本戦の1試合平均に満たなかった。これは韓国も同様だ。韓国代表が出る試合は観客が集まるが、フランスには集客能力がなかった。

 もちろん、日程的な問題で世界的なスーパースターが集まらず、ブラジルなどが主力抜きの「2軍」だったことも観客の出足に影響した。W杯本番では、これほどスタンドがガラガラになることはないはずだ。しかし、W杯のプレ大会として行うならば、もう少し各大陸の王者の戦いが注目されても良かった。

 日本の開催10都市で、実際にW杯で日本の試合が行われるのは1次リーグの埼玉、横浜、大阪だけ。勝ち進めば他の開催地で行われる可能性はあるが、それでも半分以上の開催地では日本の試合を見ることはできない。だからこそ「世界のサッカーを見る」楽しみがW杯には必要だ。

 実際には、これまでのW杯でも開催国以外の試合では空席があることも多かった。自国の敗退が決まった瞬間に、大会そのものの熱が冷めてしまうこともあった。国民の優勝の期待が大きいだけに、その失望感が大きいからだ。1982年スペイン大会、90年イタリア大会がそうだった。

 日本代表に期待するのはいい。その期待にこたえて好成績を挙げてくれればうれしいと思う。しかし、来年のW杯は、日本代表だけに期待するのではなく、世界のサッカーに期待できる大会であってほしい。日本以外の試合を多くのファンが心から楽しめるようなW杯であってほしい。【荻島弘一】



・nikkansports.comに掲載の記事・写真・カット等の転載を禁じます。
すべての著作権は日刊スポーツ新聞社に帰属します。
Copyright2001,Nikkan Sports News.