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<164回>大分から根付け「歩く文化」

スタジアムまでの道もW杯の顔

 日本―ユーゴスラビアが行われた大分で「ビッグアイウォーク」というイベントが行われた。大分スタジアム(ビッグアイ)最寄りのJR高城駅から4・5キロの道のりを、サポーターに歩いてもらうというもの。これまでコンフェデ杯などの開催地で周辺地図などを提供することはあったが、イベントになったのは国内では初めて。

 日本ではなじみがない試合前の「歩き」だが、サッカー先進国では「サッカー文化」のひとつにもなっている。今回主催したリハーサル大会大分推進委員会は、98年フランスW杯を視察した。応援の声を上げ、歌いながら、スタジアムまで1〜2時間の道のりを歩くサポーターを見て「歩いてスタジアムに向かうことで、自分たちも選手と一緒に戦っているんだという気持ちを高めているんですよ」と大分県W杯推進局の河村昌秀さん(42)は話した。

 アクセス対策の意味もある。新潟スタジアムで行われたコンフェデ杯では、バスに乗れず試合開始に間に合わないサポーターが出てトラブルになった。ビッグアイウォークに参加した麻生健二郎君(13)は「歩く方が健康的だし、トラブルに巻き込まれる心配はない」と、片道90分かけてスタジアムまで歩いた。

 その一方、高城駅や大分駅ではシャトルバスに乗るため長蛇の列ができた。交通の便利さに慣れている日本では、この「文化」を理解するにはまだ時間がかかりそうだ。この日、イベントに参加したのは76人。それでも主催者側は「欧米からくるサポーターのためにも、日本人に知ってもらいたかった」と話す。スタジアムまでの道も、W杯の顔。この日のイベントは、欧州や南米でのサッカーの本格的な熱気が日本で再現されるための文字どおり第1歩だった。【村田義治】



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