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<169回>観光地復活の切り札に

大分県と県観光協会がW杯本大会を見据えた観光対策

 W杯人気を、観光地復活の切り札にしよう。開催自治体の大分県と県観光協会が、1年後の本大会を見据えた観光対策に乗り出している。大分スタジアムで行われた4日のキリン杯ユーゴスラビア戦に合わせて中国、韓国、台湾の合計15社の旅行業者を招待し、県内の観光地を案内した。

 ユーゴスラビア戦の翌5日から、もう1つの「W杯リハーサル」がはじまった。招待していた旅行業者たちを別府の地獄巡り、高崎山自然動物公園、マリーンパレス(水族館)など大分県を代表する観光スポットへ次々と案内した。W杯開催地ではなく観光地としての大分をPRした。

 ここ数年、観光不況に苦しんでいた。今年に入って別府観光の要所といわれた杉乃井ホテルが経営難に陥り、民事再生法の適用を受けた。えづけされたニホンザルで有名な高崎山も、ピーク時には年間190万人だった入場者が30万人程度に激減。7000万円を超える累積赤字を抱えている。

 最大の原因は、90年代を支えたアジアからの観光客減少だった。そこで大分県ではW杯開催を契機に、あらためてアジアからの訪問者たちに、観光地としての大分も同時に売り込むことにした。今回の旅行業者招待はその第1歩でもあった。「キリン杯を観光客誘致への大きなきっかけにしたかった」と県観光協会関係者は話した。

 キリン杯期間中も、サッカーとともに常に観光客を意識した。大分駅前の案内所では、会場へのアクセスを問い合わせた観客に観光パンフレットを配布した。大分スタジアムでも、外周のフェンスに観光地をアピールしたポスター150枚を張り付けた。

 大分スタジアムの集客数は約4万3000人。W杯本大会では、その約半分の客席は外国人で埋まる。大分県ではそのうち1人でも多くの人を「観光」へ引き入れるつもりだ。【首藤正徳】



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