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<172回>赤字地下鉄に札幌ドーム効果

地下鉄東豊線 W杯が最大のアピールの場

 赤字に悩む地下鉄路線がW杯効果を期待している。札幌会場の札幌ドームから歩いて10分の位置に、地下鉄東豊(とうほう)線の福住駅がある。会場への最も便利な公共交通機関として、W杯開催時には多数の利用が予想されている。地下鉄を運営する札幌市交通局でもW杯を最大の追い風ととらえている。

 札幌には3本の地下鉄路線がある。88年に開業した東豊線は、もっとも新しい線になる。札幌市民の通勤手段は地下鉄が中心。住居選びなどの際にも、沿線であることが重要な要素となる。しかし東豊線は後発であるために、駅周辺のにぎわいも他線から後れを取っていた。そのため利用客は思うほど伸びず、最近5年でも毎年予算割れ。昨年度も年間予想延べ利用客を72万6000人下回るなど、苦戦を強いられている。

 ドーム完成の今年とW杯本番の来年を、改革のきっかけにする。今年度は、ドーム効果に期待し、2億を超える増収を見積もった。同局財務課では「ドームができてW杯も来る。これを機に広く使っていただけるようになれば」と話した。

 1日に行われたキリン杯では約2万人が福住駅を利用した。混乱を防ぐため、試合前後2時間は、朝のラッシュ時並みの3〜4分間隔で運行したため、人はスムーズに流れた。地下鉄業務を行う高速電車部業務課では「大きな問題もなく、シミュレーションとしては上出来でした」と本番へ向け、手ごたえを口にした。

 市内の各駅では、英語表記の案内板掲示も進んでいる。昨年試験的に作製した切符の買い方などを英語で表記したパンフレットの再刷も、検討されている。地下鉄東豊線は、W杯を最大のアピール機会ととらえている。【砂田秀人】



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