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<179回>誘致活動分で市原にスタンドを

W杯キャンプ地誘致断念から1カ月の市原市

 市原市(千葉)がW杯キャンプ地誘致を断念して1カ月以上が過ぎた。6月15日、小出善三郎市長が会見を行い「現状を直視すれば(W杯よりも)ホームタウン活性化の取り組みの方が急務」と、Jリーグ優先を打ち出し、誘致レースから早々と降りてしまった。

 アフリカなどで出場国が決まりだし、誘致活動は、これからが本番のはずだった。市原市のいち早い脱落の裏には、財政問題があった。日本組織委員会(JAWOC)が今年1月に公的負担のガイドラインを発表した。非公開トレーニングを行う目隠しボードなどの練習場整備や24時間にわたる警備などの試算を出した。市原市は頭を抱えた。1億円以上を捻出(ねんしゅつ)しなくてはならない。幸い、まだ経費的には横断幕代の約57万円しか使っていない。

 市原市は99年8月に誘致活動の参入を宣言した。プロクラブを持つ自治体として、サッカー人気を加速させる意味合いが濃かった。当時、市原は前年(98年)のJ1残留争いの尾を引きずり、第1S15位と低迷していた。カンフル剤が欲しかった。皮肉なことに、そんな市の思惑と関係なく、今年は第1Sで快進撃を展開した。しかし、動員には結びつかない。現在第1Sの主催試合で1万人を超えられないのは市原だけだ。

 小出市長は、市原臨海競技場で行われる全試合を私費で観戦している。強いのに観客がついてこない。ホームタウン市原の抱える問題点はここにある。市原臨海競技場の座席数は9522人だけ。競技場のスタンドを含めた改修計画は、今年から5カ年計画で実施されるという。だが、5年待って観客増が実現するとは思えない。小出市長、誘致活動で使うつもりだった資金でスタンドを増設してはどうだろう?【寺沢卓】



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