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<180回>新スタジアム続々…でも「聖地」国立

数々の名勝負が生まれた「聖地」国立競技場

 W杯が、日本協会にぜいたくな悩みをもたらした。これまで、サッカー界のビッグマッチは、主に国立競技場で行われていた。アクセスや客席数などを考えても、国立は最も適したスタジアムだった。数々の名勝負が生まれた「聖地」こそ国立。トヨタ杯を通じて、海外でも有名になった。

 国内の試合でも、重宝された。70年代、日本リーグのヤンマー(現C大阪)―三菱(現浦和)の黄金カードも、頻繁に国立で開催された。当時、数万人を収容できるスタジアムが少なかったからだ。76年に高校選手権が首都圏開催となり、天皇杯決勝と合わせて「正月の国立」も定着した。日本リーグでも「国立を満員に」を合言葉に、89年には日産(現横浜)―ヤマハ(現磐田)戦に史上最多の4万1000人を動員した。

 しかし、ここに来て国立の優位性は薄れた。W杯開催の10都市が、それぞれ近代的なスタジアムを新築、増築したからだ。中には、横浜のように国立よりも収容人員が多いスタジアムもある。埼玉のようなサッカー専用もある。代表試合ともなれば、全国から「ぜひうちで」という声が届く。選択肢は一気に増えた。

 それでも日本協会幹部は「国立には、何十年もお世話になっている。大きいスタジアムが全国にできたからといって、昔から使わせてくれた国立を無視するわけにはいかない」と話す。この日、Jリーグは多くの観客が観戦した。これも、全国に大きなスタジアムができて、それにサッカー人気がついてきた証拠だ。関係者のぜいたくな悩みは尽きないが、日本サッカーを見守り続けてきた国立は、これからも、聖地であり続ける。【盧載鎮】



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