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<196回>小さな町の熱意を伝えた巨大国旗
人口わずか1万6507人の岐阜・古川町が「どえりゃー」ことをやってのけた。6月25日、ルーマニアからキャンプ地として指名されたのだ。日本国内84カ所が手を挙げたW杯キャンプ地。鳥栖市(佐賀)市原市(千葉)は、既に断念している。Jリーグのホームタウンでも撤退した誘致に、なぜ山奥の小さな町が成功できたのか? 金をかけるのではなく、招き入れる熱意が伝わったからだ。 サッカーを通して町づくりをしてきた。25年前から夏休みに中部、近畿地区の少年チームを集めて大会を開催してきた。3年前には農地の再開発事業で、天然芝のピッチを3面造った。最終的には、サッカー総合基地として「中部のJヴィレッジ」を目指している。 そのためには、全国に知られることが必要。98年フランスW杯閉幕直後から、いち早く活動を開始した。対象とする国もかねてからバレーボールや体操などで、親交の深かったルーマニア1本に絞った。3月24日にルーマニアで行われた欧州予選(対イタリア)にも、町から代表を送り込んだ。縦30メートル、横50メートルの青、黄、赤のルーマニア国旗を持ち込んで応援した。スタンドに浮かび上がった巨大な国旗は、観戦に訪れた大統領をも驚かせた。キャンプ地準備委員会の蒲(かば)義尚会長は「あの国旗が効いた。サッカーを愛する町民の気持ちが理解されたんだと思う」と振り返る。 現在ルーマニアは欧州予選8組2位。プレーオフなしに出場を決めるには、1位にならなければならない。現在首位のイタリアは、9月1日のリトアニア戦で勝てば1位の座は確定。「サッカーは何があるかわからない。イタリアが残り2戦連続して負け、ルーマニアが2連勝することだってある」(蒲会長)。古川町民の熱い思いがルーマニアの追い風となるかもしれない。【寺沢卓】
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