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【バックナンバ ー】

<241回>夢舞台を待つ選手たち/鹿島GK高桑大二朗

191センチ生かし「不動」

 高桑は、むやみにゴールをあけない。相手と1対1になってもギリギリまでゴール前で待つ。両手を広げて体を大きく見せ、ゴールマウスを消す。自分からは仕掛けない。飛び出すのはシュートと同時だ。「先に動いたらGKは負け」。昨季のリーグ戦の防御率は0・84。動き回らないことが、0点台の安定感につながっている。高桑の武器は「不動」にある。

 野球少年だった高桑がサッカーに出合ったのは13歳と遅かった。父篤さんの転勤先で通った愛媛・桑原中に野球部がなかったため、サッカー部に入った。リフティングもできずに、GKになった。しかし、小学校からプレーしている他のGKに技術ではかなわない。かなうのは、体だけだ。中学の時に、すでに185センチの長身。「人にはないものをとりえとして生かすしかない。相手に壁みたいに見せられたらいい」。体格を生かした不動の守護神を志した。

 身長は公称190センチだが「最近までミリ単位で伸びていて」(高桑)実際は191センチもある。日本代表候補のGKの中で一番大きい。「でも、デカイからって動きが遅いとか、足元のボールに弱いとか言われたくない」。横浜で4年間、鹿島で2年間も続いたサテライト暮らしで俊敏性と瞬発力を意識して養った。公式戦出場6年間なしという苦労は長いと思わなかった。今も負傷の影響で試合から遠ざかっているが焦りはない。

 「シュートを打たれる前に倒れたり、先に動いて失点したらしようがないというのは、GKの仕事をしていない感じ」と高桑。仕事はゴールの前に立ちふさがること。GKの原点を最優先に置くからこそ、抜群の安定感がある。【藤中栄二】

 ◆高桑大二朗(たかくわ・だいじろう)1973年(昭和48年)8月10日、東京都生まれ。日大高から92年に横浜M(現横浜)に加入。96年に鹿島へレンタル移籍し、翌97年に完全移籍。日本代表は昨年10月20日のアジア杯カタール戦でデビューし、Aマッチ1試合0得点。家族は父篤さん(58)母容子さん(51)兄隆一朗さん(29)。190センチ、84キロ。


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