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【バックナンバ ー】

<267回>夢舞台を待つ選手たち/横浜FW城彰二

「移籍より代表」で復活かける

 横浜FW城彰二(26)はあきらめていない。3月のフランス戦以来遠ざかっている代表に復帰し、02年W杯の舞台に立つ希望を持ち続けている。その復活の気配を感じているのは、チームメートの中村俊輔だ。「城さんは、地味な仕事を一生懸命やってくれているんです」。W杯フランス大会で当時の岡田監督から評価された前線での積極的かつ献身的な守備、豊富な運動量がよみがえりつつある。

 突然のブランクがサッカー人生を狂わせた。アトランタ五輪、W杯フランス大会にエースFWとして出場。99年12月にはスペイン移籍を実現し、ゴールも決めた。しかし、左ひざの古傷発覚をきっかけに00年6月から約4カ月間、ピッチを離れた。スペインにこだわり、中ぶらりんで先の見えない日々を過ごしてしまった。それ以来、もがき苦しんでいる。「まだ、体調は100%じゃない」が口癖になった。今夏、スペイン移籍に再トライしたが、興味を示したクラブも代表落ちしたFWの実力に疑問符を付けるようになった。

 第2Sに入って目標を切り替えた。移籍より代表復帰だ。原点に戻った。体を一から鍛え直し、プレーに手抜きをなくした。ゴールは奪えない。シュートはことごとくポストにはじかれる。だが、フランスの時のように、前線で相手の攻撃の芽を摘んでいる。

 3年前、城は言った。「日本は、ファンやマスコミがひとつひとつのプレーを評価してくれるような国じゃない」。帰国した成田空港でファンに飲料水を浴びせられた。自分のプレーが認められなかった悔しさがあった。同時にゴールという目に見える結果を出せなかった自分にも腹が立った。フランスの雪辱を果たすためにも、1日も早く本来の体調を取り戻したい。そうすれば、横浜池田誠剛コーチが言う城の武器「ずぬけた運動神経、相手との絶妙な間合い、柔らかいボールタッチ」もよみがえる。守備だけでなく、ゴールを奪える真のエースになれると信じている。【柳田通斉】

 ◆城彰二(じょう・しょうじ)1975年(昭和50年)6月17日、北海道室蘭市生まれ。小4からサッカーを始め、鹿児島実では全国高校選手権4強。94年、市原入団。97年に横浜M移籍。96年五輪、98年W杯にはエースとして出場。99年12月、日本人で初めてスペイン1部リーグ、バリャドリードに移籍し15試合2得点。Jリーグ通算200試合94得点。国際Aマッチ35試合7得点。179センチ、72キロ。血液型O。


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